ホームページを公開したは良いものの、実際に何人が自社サイトへ訪問しているのかがわからなければ、ホームページの効果は実感できませんよね。とはいっても「ホームページのアクセス数をどうやって調べれば良いの…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
アクセス数を調べるには、データを集計するツールの導入が必須となります。
本記事では、ホームページにおけるアクセス数の基本知識から、実際にアクセス数を調べる具体的な手順をまとめました。
ツールの導入方法やアクセス数の見方、そしてWebサイトのアクセス数を増やす戦略についてもお教えいたします。
ホームページのアクセス数とは?
そもそもホームページへの「アクセス」とは、ユーザーがネットワークへ接続することを意味し、アクセス数に明確な定義はありません。ただしWeb業界では「アクセス数=PV数」を指すことが多く、「ホームページが閲覧された回数」が当てはまります。
ここでは、まずアクセス数と他指標との違いや、アクセス数を調べる目的について確認していきましょう。
PV数・セッション数の違い
Webサイトではアクセス数のほかにも複数の指標が存在するため、各指標の意味を混同してしまう方も多いでしょう。
なかでも間違えやすい指標はこちら。
- PV数:Webサイトが読み込まれた回数
- セッション数:Webサイトを訪問してから離脱するまでの流れをカウントした回数
- ユーザー数:Webサイトへ訪問したユーザー数
まずアクセス数を指す「PV(ページビュー)数」では、ユーザー・デバイスに関係なく、Webサイトを読み込まれたすべての回数がカウントされます。そのため同一ユーザーが2回Webサイトへアクセスした場合、PV数は2です。
対してセッション数は「アクセス〜離脱まで」を1回とカウントし、基本的にユーザーが30分間なにも操作をしなかった場合に、新しいセッションとしてカウントされます。そのため同一ユーザーが1時間おきにWebサイトへアクセスした場合、セッション数は2です。
ユーザー数は「Webサイトを訪れたユーザー」を1人とカウントするため、同一ユーザーが何度訪問しても1人として計測されます。ただし媒体によって、1人として計測する期間が異なるため注意をしましょう。
また同一ユーザーであってもパソコン・スマホなど端末やブラウザが異なる場合は、それぞれ計測される仕組みとなります。
アクセス数を調べる目的
アクセス数を調べる目的は、主にホームページの現状把握と改善を行うことです。
そもそもホームページ運営のゴールは、自社の商品販売や問い合わせの獲得など、ユーザーに何かしらのアクションを起こさせること。しかしアクセス数が一切ないホームページでは、どんなに頑張っても最終的なゴール数を増やすことはできません。
そのためホームページ運営において「アクセス数を増やすこと」は重要な役割をもち、まずは現状の課題や改善点をしっかりと見極める必要があります。
また長く運営しているホームページの場合、ターゲットユーザーからのアクセスを増やせていないなどの課題も考えられるため、アクセス数に加えて「ユーザーの質」にも着目しましょう。
ホームページのアクセス数を調べる事前準備
ホームページのアクセス数を調べる方法は複数ありますが、はじめは無料で利用できるGoogleAnalyticsの導入がおすすめです。
ここでは事前準備として必要なGoogleAnalyticsの導入方法について解説していきます。
Googleアカウントの作成
GoogleAnalyticsでは、Googleアカウントの所有が必須項目となるため、まずはGoogleアカウントの作成から行いましょう。
Google公式サイトへログインし、以下の必須項目を入力するだけで作成できます。
- ユーザー名
- 氏名
- パスワード
- 電話番号・メールアドレス
GoogleAnalyticsの導入
つづいてGoogleAnalyticsのアカウント作成・導入を行っていきます。
まずはGoogleAnalyticsの公式サイトにアクセスし、作成したGoogleアカウントでログインしましょう。
以下の必須項目を入力し、最後に利用規約の同意を行えばアカウント作成完了です。
- アカウント名
- プロパティ名
- タイムゾーン
- 通貨
- WebサイトURL
またGoogleAnalyticsはアカウントを作成しただけでは使用できず、データ収集を行いたいWebサイト内に、「トラッキングコード」と呼ばれるHTMLコードを埋め込む必要があります。
トラッキングコードはアカウント作成時に表示されますが、再度表示させたい場合は以下の手順で確認できます。
- GoogleAnalyticsのメニューバーから「管理」を選択
- プロパティ欄の「トラッキング情報」を選択
- 「トラッキングコード」を選択
Webサイト内では、かならず</head>の直前もしくは</body>タグの前に設置する必要があるため、設定時は注意をしましょう。
自社ホームページのアクセス数を調べる方法3選【無料】
つづいて自社ホームページのアクセス数を調べる方法を以下の3つから紹介していきます。
- GoogleAnalyticsで調べる
- WordPressプラグインで調べる
- スマートフォンで調べる
1.GoogleAnalyticsで調べる
1つ目の方法は、GoogleAnalyticsにてアクセス数を調べるやり方です。
一般的にアクセス数といえば「ホームページが閲覧された回数」を指しますが、指標別や流入別などアクセス数には複数の種類があります。
そのため「何に対するアクセス数」なのかをしっかりと判断したうえで調べるようにしましょう。ここでは、重要視されるアクセス数を3つ紹介していきます。
1.ホームページ全体のアクセス数
ホームページ全体のアクセス数は、以下の手順で調べられます。
- 左のメニュー欄から「ユーザー」を選択する
- 「概要」を選択し、ユーザーサマリーを表示させる
ユーザーサマリーでは複数の指標が表示されますが、一般的にはページビュー数がアクセス数として使用されます。
- ページビュー数(PV数):Webサイトで表示されたページの閲覧数
右上に表示されている日付をクリックすると、自由に表示期間を選択できるため、複数の期間からPV数の推移を把握しましょう。
2.指標別のアクセス数
前述ではPV数について触れましたが、アクセス数は以下の指標を指す場合にも用いられます。
- セッション数:Webサイトへ訪問してから離脱するまでの行動
- ユーザー数:特定の期間内にWebサイトへ訪問したユーザーの人数
PV数では同一ユーザーの訪問もすべて計測されますが、セッション数では離脱から30分以上経過した場合、ユーザー数では設定した期間を経過した場合に計測される仕組みです。
そのため3つの指標は「PV数>セッション数>ユーザー数」となり、着目する指標によって意味合いが変化する点には注意をしましょう。
3.流入別のアクセス数
流入別のアクセス数は、以下の手順で調べられます。
- 左のメニュー欄から「ユーザー」を選択する
- 「概要」→「すべてのトラフィック」を選択する
流入元は英語表記で記載されているため、以下を参考にご覧ください。
- organic :検索エンジンからの直接流入
- cpc・display:Web広告からの流入
- direct:URLの直接入力・ ブックマークからの流入
- social:SNSからの流入
- referral:被リンクからの流入
- Othe:その他
2.WordPressプラグインで調べる
WordPressとは簡易的にWebサイト制作・運営を行えるツールとなり、拡張機能として活用されているのがプラグインです。
WordPressのプラグインでは、用途に合わせてさまざまな機能が備わっており、アクセス数を調べる際は「アクセス解析」のプラグイン導入をおすすめします。
プラグイン例
- Jetpack
- Slimstat Analytics
- WP Statistics
上記のプラグインはアクセス数に加えて、参照元やWebサイト内の離脱ページなど、GoogleAnalyticsと同様の機能が備わっています。またプラグインはカスタマイズ性に優れているため、自社サイトに合わせて表示項目を調整したい場合にもおすすめです。
3.スマートフォンで調べる
アクセス解析やWebサイト分析ときくと、PC上でしか調べられないイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし近年はアプリ版のGoogleAnalyticsや、スマホ対応したWordPressプラグインなどがあり、スマートフォンからでも問題なく調べられます。
そのため通勤中や出先など、合間の時間を活用してアクセス数を調べられる点がメリットです。
ただし事前にパソコン設定が必須の場合や、スマートフォンの画面サイズに最適化されていない場合も多いため、できるだけノートPCやタブレットなどの大画面で見ることをおすすめします。
他社ホームページのアクセス数を調べるツール3選
GoogleAnalyticsでは自社ホームページのアクセス数しか調べられないため、競合他社ホームページのアクセス数を調べたい場合は別のツールが必要になります。
ここでは他社ホームページのアクセス数を調べられる3つのツールを紹介いたします。
- Similarweb
- ahrefs
- Keywordmap
1.Similarweb
出典:Similarweb
Similarwebは独自のクローラーによって競合サイトのアクセス情報を分析し、自社のWebマーケティング戦略に活かせるツールです。
分析できる項目はこちら。
- アクセス数・離脱率
- アクセスしている国
- Webサイト内の遷移先
- アクセス数の多い検索キーワード
登録不要の無料版では一ヶ月前後のデータを集計できるため、はじめてツールを導入する方にもおすすめ。
ただし無料版では同時ログイン数やデータエクスポート機能が制限されるため、複数人で使用したい場合などは有料版をおすすめします。
2.ahrefs
出典:ahrefs
ahrefsは世界で2番めに稼働している独自クローラーを持っており、被リンクや予測データの精度に強みをもつ競合ツールです。
「ドメインの強さ」を表す「DR(ドメインランク)」と呼ばれる独自指標が特徴となり、視覚的に競合サイトの強さを確認できる点が強み。
また検索エンジンに加え、SNSからのアクセス数が多いコンテンツや、SNS上でシェア数の多いコンテンツを分析できます。そのため今後SNSにも力を入れていきたいと考えている場合におすすめです。
3.Keywordmap
出典:Keywordmap
KeywordmapはホームページのSEOに加えて、Web広告分析も行える「Webマーケティング総合型」のツールです。Webコンサル会社である株式会社CINCが提供しており、充実したカスタマーサポートを受けられる点が特徴。
またデータ量・精度を強みにしており、アクセス数に加えて以下の分析が行えます。
- Webサイト分析
- Web広告分析
- 検索順順位
- 検索市場調査
Webサイト分析では「競合サイト比較」「競合流入比較」など、競合サイトを細かく分析できるため、アクセス数増加につながるキーワードを可視化しやすい点が強みになります。
ホームページのアクセス数を調べる際の注意点
つづいてホームページのアクセス数を調べる注意点をまとめましたので、アクセス解析を行う際は以下の点に注意をして確認しましょう。
- ホームページ全体の数値を確認する
- 分析した内容を改善に活かす
ホームページ全体の数値を確認する
アクセス数を調べる際は、ホームページ全体の数値を確認するようにしましょう。
なぜならPV数しか確認しないなど、特定の指標だけを分析している場合、アクセス解析ができているとは言えないからです。仮にPV数が増加していても、自社が情報発信をしていないSNSからの流入が増えていれば、第三者の拡散など外的要因が考えられます。
そのため自社が現在行っている施策をもとに、参照元やページの遷移数など、Webサイトを客観的に分析することが重要になります。
分析した内容を改善に活かす
アクセス数を分析した後は、かならず分析内容をWebサイトへ活かしていきましょう。
あくまでWebサイトの分析や解析の最終目的は、Webサイトの改善につなげることです。そのため分析するだけで満足していては、何も成果を得られません。
そのためPDCAとして課題解決の具体策を導き出し、何かしらのアクションを取り続けるようにしましょう。
ホームページのアクセス数を伸ばす戦略
最後にホームページのアクセス数を伸ばす2つの戦略を紹介していきます。費用面や即効性に違いがあるため、自社の状況に応じて使いわけていきましょう。
- コンテンツマーケティング
- Web広告
コンテンツマーケティング
アクセス数を伸ばすうえでおすすめの戦略は、コンテンツマーケティングに取り組むことです。
コンテンツマーケティングとは
- ユーザーに価値あるコンテンツを発信し、自社サイトの読者化やファン化によって顧客へと育成する施策
一般的にはWebサイト内の記事コンテンツが挙げられますが、ほかにも以下のようなコンテンツを提供できます。
- 動画コンテンツ
- ホワイトペーパー
- オンラインセミナー
- メールマガジン
コンテンツマーケティングによって自社と関連性の高い情報発信ができれば、自社の認知向上などにもつながり、Webサイトへのアクセス数増加を狙えるでしょう。
ただし発信する内容はユーザーニーズに合わせたうえで戦略立てる必要があるため、失敗したくない方は企画〜制作までを行っているプロへの依頼をおすすめします。
Web広告
短期間でアクセス数を増加させたい場合におすすめの戦略は、Web広告を出稿することです。
Web広告では広告費用を支払うことで、世界中にあるWebサイト・SNS・アプリなどのさまざまな媒体に自社広告を掲載できます。
例えばYahoo!JAPANのトップページに掲載されている「ブランドパネル」に広告を掲載できれば、多くのユーザーへの認知拡大につながり、結果的にアクセス数を増加できるでしょう。
またWeb広告は24時間好きなタイミングで広告出稿ができるため、即効性の高さが強みになりますが、費用を支払い続けなければいけない点はデメリット。
したがって広告費用に予算を割ける余裕がない場合、最初は費用が発生しないコンテンツマーケティングへ取り組むことをおすすめします。
まとめ
本記事では、ホームページにおけるアクセス数の基本知識から、実際にアクセス数を調べる具体的な手順を解説してきました。
アクセス数はホームページ運営で重要な指標となり、ホームページを成長させるには日々の数値分析やアクセス解析が欠かせません。
自社ホームページについてはGoogleAnalytics、他社ホームページについては本記事で紹介したツールを参考に、ぜひ日々の分析に活かしていきましょう。