マーケティング業界では情報の変化が激しく、日々の情報収集が欠かせません。
とはいっても「業務が忙しくて、情報収集する時間がない…」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事ではマーケティングの情報収集を行う方法や、役立つサイト・SNSアカウント・ツールについて解説していきます。
マーケティングの情報収集を行う方法7つ
- Webメディアの活用
- アンケート調査
- 訪問調査
- 顧客情報の分析
- 競合他社の調査
- 文献調査
- 情報収集ツールの活用
1.Webメディアの活用
WebメディアとはSNS(ソーシャルメディア)、ニュースサイト、ブログ、フォーラムなどが含まれます。リアルタイムで情報が更新されるため、最新のトレンドや消費者の意見を把握するのに非常に有効です。
またWebメディアの情報収集では費用がかからず、場所や時間を問わずに活用できる点がポイント。
ただしWebサイトによっては信頼性が低い場合もあるため、情報の正確さを見極めることが重要です。
2.アンケート調査
アンケート調査には以下の種類があります。
- インターネット調査:Googleフォームなどのサービスを活用して調査する
- 電話調査:対象者に電話をかけて調査する
- 郵送調査:質問事項を送付し、顧客に返送してもらい回収する
- 街頭調査:駅前などでアンケートを実施して調査する
比較的かんたんに実施できる点がアンケート調査の強みです。
しかし質問内容によって答えが決まるため、適切な質問を用意することが重要になります。
3.訪問調査
訪問調査とは、対象者の自宅や職場に直接訪問して情報収集を行う手法です。顧客との対面で行われ、深い洞察や質的データを得ることが可能です。これにより、顧客の生活環境や製品の使用状況を直接観察することができます。
ただしアンケート調査と比べて手間が発生する点がデメリットです。
4.顧客情報の分析
既存の顧客データベースを分析することで、顧客の購買パターン、好み、忠誠心などの有用な情報を抽出することができます。
- 商品・サービスの購買履歴
- お問い合わせ数
- 資料のダウンロード回数
顧客情報分析の強みは、利益に直結する情報を集められることです。
自社の顧客を分析することで、ターゲット選定の良し悪しから今後の戦略まで考えられます。
CRMシステムなどのデータベースを利用して顧客情報を整理・分析するのがおすすめです。
5.競合他社の調査
競合他社の製品、サービス、マーケティング戦略を調査することで、自社のポジショニングを評価し、市場内での立ち位置を強化するための洞察を得ることができます。公開情報や業界レポート、第三者の市場分析を利用します。
- 会社情報:企業規模・事業内容・立地・資本金
- 商品情報:商品概要・価格・提供方法・サポート体制
- 人材情報:組織人数・営業人数・教育制度
- マーケティング情報:広告媒体・SNS・Webサイト・口コミ
競合調査は自社の弱点を把握できるため、改善点の明確化にもつながります。
ただしほかの手法以上に手間や労力がかかるため、簡単に実施できない点が弱点です。
6.文献調査
文献調査とは、国や公的機関が公表しているデータをもとに情報収集を行う手法です。
国民の年収や人口推移など、企業では調査できない大規模な情報も活用できます。
また大きな機関が調査していることもあり、情報の信頼性が高いことが強みといえるでしょう。
さまざまなデータや統計が存在するため「何を目的として活用するのか」を明確化しないと、マーケティングへ活かせない点には注意が必要です。
7.情報収集ツールの活用
情報収集ツールとして、Google Analyticsやソーシャルメディア分析ツール、CRMソフトウェアなどがあります。これらのツールを活用することで、ビッグデータを収集・分析し、顧客行動のパターンや市場の動向を詳細に把握することが可能です。
ツールを活用することで情報収集の効率化が行えるため、少ない時間で多くの情報を得られるでしょう。ただしある程度の知識やスキルが必要です。
マーケティングの情報収集に役立つサイト6選
ここでは、マーケティングの情報収集に役立つサイトを紹介していきます。
1.MarkeZine
出典:MarkeZine
「MarkeZine」はデジタルマーケティングに特化したオンラインメディアで、最新の業界ニュースやトレンド、実践的なノウハウなどが豊富です。
デジタルマーケティングを中心に、過去の成功事例や手法、そして役立つ書籍について紹介しているメディアになります。
無料会員登録で大半の記事を閲覧できますが、有料会員になることで「プレミアム記事」を閲覧でき、より具体的な知識や情報を学べるでしょう。
また漫画記事やインタビュー記事などもあるため、飽きずに多くの情報にふれられることが魅力的なポイントです。
2.日経クロストレンド
出典:日経クロストレンド
株式会社 日経BPが運営する「日経クロストレンド」は、以下の5つの分野から情報収集を行えます。
- マーケティング
- ヒット商品
- 新ビジネス
- 小売・EC
- テクノロジー
マーケティングの初心者から上級者まで、それぞれに合わせた記事が公開されているため、自分に適した情報を集められるでしょう。
マーケティングを中心にテクノロジーやビジネスに関する情報を知りたい方にはおすすめのメディアです。
3.ITmediaマーケティング
「ITmediaマーケティング」は、テクノロジーを軸としてマーケティングの最新情報を提供するメディアです。最先端のマーケティング手法や事例が発信されています。各企業のニュース記事やマーケティング調査の結果も掲載されています。
4.DIAMOND Online
「DIAMOND Online」は、ダイヤモンド社が運営するビジネス情報サイトです。マーケティングだけでなく経営戦略や業界分析に関する高品質な記事が多数あります。ビジネスリーダーやマネージャーにもおすすめです。
5.FASTGROW
出典:FASTGROW
「FASTGROW」はスローガン社が運営するWebサービス&メディアです。Webメディアやイベントを通じて、若手経営人材向けに「事業成功に必要な知識」と「メンターや仲間との出会い」を提供しています。
6.電通報
出典:電通報
「電通報」は、電通グループから最先端の事例や動向を発信しているメディアです。「クリエイター」「プランナー」「リサーチャー」「コンサルタント」「プロデューサー」といった役割別のピープル検索が特徴的で面白いです。
SEOの情報収集におすすめのメディア5選
次に、SEOの情報収集にオススメのメディアをまとめて紹介いたします。
1.SEO Japan
出典:SEO Japan
「SEO Japan」は、アイオイクスが運営するSEOに特化した情報サイトです。SEOの基本から応用まで、初心者から上級者まで役立つ情報が豊富に揃っています。
2.Web担当者Forum(ウェブ担当者フォーラム)
出典:Web担当者Forum
「Web担当者Forum」は、Webサイト運営やオンラインマーケティングに関する具体的なテクニックや戦略について、記事やニュースを提供しています。ウェブ担当者やマーケティング担当者に人気のあるサイトです。
3.ferret(フェレット)
出典:ferret
「ferret」は、SEOやコンテンツマーケティング、SNS利用のノウハウなど、デジタルマーケティング全般にわたる情報が網羅されています。実用的で役立つ情報が満載です。
4.SEOラボ
出典:SEOラボ
「SEOラボ」は、SEOの基礎知識から実践方法まで、初心者にも分かりやすくまとめられたメディアです。SEOにおいて必須といえるGoogleアップデートに関する最新情報も掲載されています。また、Webデザインについても発信されています。
5.バズ部
出典:バズ部
「バズ部」は、SEOやコンテンツマーケティング、WordPressを軸に実践的な内容を発信しているメディアです。手法が分かりやすく掲載されているので、具体的に施策に困ったときに見るとヒントを得られるでしょう。
コンテンツマーケティングの情報収集におすすめのメディア2選
続いて、コンテンツマーケティングの情報収集にオススメなメディアを紹介していきます。
1.innova
出典:innova
オウンドメディアの最前線で働く「innova」は、ホームページからの売上アップやお問い合わせ件数のアップを目的とした情報を公開しています。自社で開発した見込み客獲得型コンテンツ管理システムと長年のコンテンツ制作で得た経験をベースとしたSEOノウハウが学べます。そして、GoogleやYahoo!の検索エンジンで上位表示するためのノウハウが、説得力ある過去の事例などから解説されています。
2.CONTENT MARKETING LAB
「CONTENT MARKETING LAB」は、国内外を問わず、全世界のマーケティングトレンドを追跡し、広告担当者に向けて分かりやすく情報発信を行っているサイトです。コンテンツマーケティングの基礎から実践まで、多数のノウハウを公開しています。
Web広告の情報収集におすすめのメディア4選
続いて、WEB広告の情報収集にオススメのメディアを紹介していきます。
1.LISKUL(リスクル)
出典:LISKUL
LISKUL(リスクル)は、中小・ベンチャー企業において、Webマーケティングに困っている人に向けて、正しいノウハウを届けたいという想いから生まれたメディアです。広告をはじめとする、Webマーケティングの基礎的な内容が学べます。
2.Unyoo.jp
出典:Unyoo.jp
「Unyoo.jp」は広告運用者のためのメディアです。Webマーケティングにおいて、重要性の高い「運用」という概念を、コラムやニュースで発信されています。Google広告に関する最新情報の情報を得たい場合に役立ちます。
3.AdverTimes(アドタイ)
出典:AdverTimes
株式会社宣伝会議が運営する「AdverTimes」は、国内外のマーケティングについて幅広い情報収集を行えるメディアです。
最新のマーケティング事情から、普段の業務で活用できるマーケティング術を解説しているため、Web担当者は必見といえるでしょう。
トレンドの入れ替わりが激しいマーケティング業界だからこそ、効率良く重要な情報を知りたい場合にはAdverTimesがおすすめです。
4.PR EDGE
出典:PR EDGE
株式会社PR TIMESの運営する「PR EDGE」は、広告やPRの事例データベースメディアです。国内だけではなく海外の最新事例が多く更新されており、デジタル広告もリアル広告も紹介されているため、非常に見応えがあります。
マーケティングの情報収集に役立つSNSアカウント
kubotanozomu 窪田望社長
フォロワー数11万人を誇る「kubotanozomu 窪田望社長」は、マーケティングの基礎知識や面白い事例をTikTokで紹介しているアカウントです。
コンテンツ例はこちら。
- 「自暴自棄すぎる広告」
- 「売らないブラックフライデー」
- 「ネットで生卵が超売れる理由」
短い動画で簡潔的に紹介しているため、通勤中などのスキマ時間でも十分に情報収集を行えます。
またウェブ解析士の中で日本一を2年連続受賞した経歴をもつため、着目する観点にも学べることが多いといえるでしょう。
マーケティング全般
- Marketing Native(@marketingnative)- デジタルマーケティングを中心に様々なマーケティング手法についての情報を共有しています。
これらのアカウントは、最新のマーケティングトレンド、実用的なアドバイス、業界ニュースを日本語で提供し、日本の市場に特化した情報が得られるでしょう。
そもそもマーケティングの情報収集とは?
流行や情報の変化が激しいマーケティング業界では、日々新たな情報収集が重要となります。
情報収集の目的
マーケティング分野で情報収集を行う目的は、マーケティング活動の成功確率を高めるためです。新しくマーケティング施策を打ちだしたい場合、事前に注意点や成功ポイントを知っておけば結果が大きく変わるでしょう。
また、たとえばGoogleで新しい広告ブログラムが導入されたとします。
- 情報収集している場合:すぐに新たな取り組みとして実践できます。
- 情報収集をしていない場合:そもそも導入されたことを知るまでにタイムロスが発生する。
その間に実践している競合が成果を出せば、大きな差となってしまいます。
情報収集の頻度
情報収集の頻度に明確な決まりはないため、扱う情報のジャンルによって考えましょう。
例えば時事ネタやニュース記事の情報の場合、最低でも1日一回、余裕があれば1日数回は確認する必要があります。
対してマーケティングの事例などであれば、情報収集に活用しているメディアが更新するタイミングで確認する程度で問題ありません。
このように情報によっては内容の鮮度が重要となるため、情報のジャンルに応じた頻度を見つけましょう。
またお知らせ機能などを活用すれば、新規投稿毎や更新毎に通知で知らせてもらえます。
情報収集はどうしても忘れやすいため、通知などのお知らせ機能は積極的に活用しましょう。
マーケティングで情報収集が重要な理由3つ
マーケティングで情報収集が必須といいましたが、具体的な理由は以下の3つです。
1.ユーザーのニーズを把握するため
まず1つ目の理由は、情報収集によってユーザーのニーズを把握するためです。
マーケティングのターゲットとなるユーザーのニーズを把握することで、的確な戦略を立て、成功確率の高い施策を実行できます。
例えば女性用化粧品を販売するとしても、20代が求める商品と50代が求める商品では特徴が異なるでしょう。
また普段から洗い物をする主婦と、デスクワークが多い会社員とでもニーズには違いがあります。
2.競合の動向を確認するため
情報収集が重要な2つ目の理由は、競合の動向を確認するためです。
マーケティングでは自社の要因だけでなく、競合や市場といった外的な要因も大きくかかわってきます。
そのため競合がどのような施策に取り組んでいるのかや、成果を出しているのかについて知ることで、自社に有利な立ち回りができるでしょう。
また効果的な施策を行うためには、競合と同じ施策を行うのではなく、差別化を図り自社の強みを伝える必要があります。競合の情報は差別化を図るうえで欠かせない要素となるため、マーケティングでは情報収集が成功を左右するといえるでしょう。
3.市場の将来性を予測するため
3つ目の理由は、市場の将来性を予測し、自社のマーケティング施策に活かすためです。
仮に将来性のない市場で勝負した場合、短期的には成果が出ても長期的な利益は見込めません。
後から修正できるようであれば問題ありませんが、そうでなければ競合と大きな差が開いてしまい、追い抜くことは難しいといえます。
また最初から短期的な勝負と決めている場合には、市場のトレンドを活用することが効果的な対策です。
トレンドは短い期間ではあるものの、ほかのキーワードと比較して話題性や検索数が圧倒的に増加します。
そのため本当に効果のあるマーケティング施策であるのか判断するために、市場に関する情報収集は不可欠となります。
まとめ
本記事ではマーケティングの情報収集を行う方法や、役立つサイト・SNSアカウントについて解説してきました。
自社のマーケティングで成功するためには、情報収集は欠かせない要素になります。
そのためユーザーのニーズや競合の動向、そして市場の将来性など、目的別に情報を集めていきましょう。
また情報収集は日々継続して行う必要があるため、役立つサイトやツールは積極的に活用することをおすすめします。