スマートフォンの普及にともない、SNSは人々の日常生活に欠かせない存在になり、活用する企業も増えてきました。
しかし、
「SNS運用が気になるけど、方法がわからない」
「どのSNSを選べば良い?」
「集客率がなかなか伸びない…」
とお悩みの担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
SNSを運用して集客率UPにつなげるためには、「各SNSの特性を知り」「最新トレンドを把握する」ことが大切です。
この記事では、プロの視点から4つのSNS最新動向データとユーザー数を徹底解説!これを読むと、
- 最新のSNS利用動向
- 国内企業におけるSNS活用状況
などがわかります。
最新のSNS利用動向について
まず初めに、最新のSNS利用動向について、以下のことをまとめました。
- 国内のSNS利用者数
- 国内のSNS利用率(最新データ)
- 国内のSNS利用率(経年変化)
- 国内のSNS利用満足度
- 国内のSNS目的
それでは、それぞれを詳しく見ていきましょう。
国内のSNS利用者数
出典:2020年度 SNS利用動向に関する調査(ICT調査)
国内のSNS利用者は、2020年末時点で7,975万人となっています。オンライン化が加速する影響でアクティブユーザーは年々増加しており、2022年末には8,241万人まで拡大する見込みです。
国内のSNS利用率(最新データ)
出典:平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動による調査報告書(総務省)
国内のSNS利用率について、以下に詳細をまとめています。
LINE:77.4%
Twitter:38.5%
Instagram:35.7%
Facebook:21.7%
さまざまなSNSのなかでも、LINEが最も活用されています。
また、LINEは全世代を通して利用率が高いことがわかります。
一方で、Instagramを利用しているのは、“10代~30代・女性がメイン”という結果に。
このように各SNSを比較すると、性別・年齢で利用率は異なるため、SNSを導入する際は「自社のターゲット層とSNSのユーザー層がマッチするか?」という点を重視すると良いでしょう。
国内のSNS利用率(経年変化)
出典:平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動による調査報告書(総務省)
SNSサービス・アプリの利用率の経年変化を見ていきましょう。全世代のデータをまとめたものになりますが、やはり“スマートフォンの普及に伴い、SNSの利用が浸透した”という結果が一目瞭然ですね。
そのなかでも、特にLINEの利用率UPが著しく高いです。
平成24年時点で20.3%だったのに対し、平成30年時点では82.3%まで上昇。
“よく利用するSNS=LINE”といった認識を、着実に広めていったことがわかります。
国内のSNS利用満足度
出典:2020年度 SNS利用動向に関する調査(ICT調査)
国内のSNS利用満足度については、以下の通りです。
LINE:79.1 P
Twitter:78.0 P
Instagram:81.2 P
Facebook:73.5 P
主なSNSの利用満足度を100点満点とし、ポイントに換算した結果となります。
Instagramは前年と比較すると2.7P増加し、YouTubeを上回る結果となったそうです。
国内のSNS目的
国内のSNS利用の全体的な傾向として、次のようなものが挙げられます。
ほとんど情報発信や投稿はしない
他人の書き込みや発言等を閲覧していることが多い
もちろん個人差はありますが、実際に「自ら情報発信を行う」人よりも、「投稿を確認するだけのことが多い」という利用者が増えています。
したがって、SNSを利用する目的として「誰かとつながりたい」という想いを持つ人もいる一方で、“ただ情報収集している・時間つぶしに利用する”ための手段のひとつと捉えている人もいるようです。
【最新版】国内SNSユーザー数ランキング
続いて、最新版の国内SNSユーザー数ランキングを一覧でまとめました。
順位 | SNS名称 | ユーザー数 |
1位 | LINE | 8,900万人 |
2位 | YouTube | 6,500万人 |
3位 | 4,500万人 | |
4位 | 3,300万人 | |
5位 | 2,600万人 | |
6位 | TikTok | 950万人 |
さきほど説明したように、日本ではLINEを活用するユーザーが最も多く“8,900万人”となっています。
また、注目したいのは、YouTubeをはじめとした動画配信・共有サービス。
コロナ禍の影響を受けて登録者数が増加傾向にあります。
そのほか、X(Twitter)・Instagram・Facebookなども依然として人気が高いです。
この数年で、YouTubeほどの利用者数の伸びはありませんが、現在も「コミュニケーションツール」「情報収集の手段」として愛用するユーザーが目立ちます。
【最新版】各SNSの特徴と企業利用率
ここからは、各SNSの特徴や、企業利用率、アクティブユーザー数などを解説します。
LINE
X(Twitter)
Instagram
Facebook
1.LINE
アクティブユーザー数:日本/8,900万人、世界/1億8,800万人以上
企業利用率:31.1%
・“メッセージツール”として普及
・ほかのSNSを利用していないユーザー層が多い
・トーク/タイムラインの2軸で訴求可能
「LINE」はアクティブ率の高さが際立つ、メッセージングアプリです。
日本・台湾・タイ・インドネシアなど、アジア圏を中心にさまざまな人をつなぐインフラとして支持されています。
国内では“8,900万人”のアクティブユーザーが存在し、幅広い年齢層の方が愛用。
2021年7月時点で、人口の約70%が登録しているそうです。
まさに、「国民的アプリ」といっても過言ではないでしょう。
また、国内でLINEを活用している企業は31.1%。Webマーケティング市場においても、非常に活躍しているSNS。
ビジネスアカウントとしても利用しやすく、注目度が高まっています。
加えて、近年利用する場面が増えている「LINE Pay」との連携も開始。
今後もますます活躍する場面が広がっていく見込みです。
2.X(Twitter)
アクティブユーザー数:日本/4,500万人、世界/3億3,500万人
企業利用率:56.2%
・匿名登録制
・複数アカウントを保有するユーザーが多い
・リアルタイム性・拡散性に優れている
「X」は、140文字以内で気軽に投稿できる独自のスタイルが人気。
ほかのSNSと比較すると、リアルタイムにさまざまな投稿がされる点も特徴です。
瞬時に情報拡散されるため、社会に大きなインパクトを残すケースも珍しくありません。
国内では10代・20代の利用者が圧倒的に多いです。
また、Twitterだけのアクティブユーザー数を見ると、2020年時点で日本は「世界2位」という結果に。
そのため、世界的に見ても、日本人の国民性とTwitterの特性との相性が良く、非常にマッチしていると言えるでしょう。
企業利用率に関しても56.2%と、LINEを上回る数値となりました。
半数以上の企業が、WebマーケティングにTwitterを導入しており、”中の人”とユーザーとのコミュニケーションや「ブランドイメージの向上」「ニーズ調査」などの場面で活用されています。
3.Instagram
アクティブユーザー数:日本/3,300万人、世界/10億人
企業利用率:詳細不明
・ビジュアル(写真・動画)中心のコミュニケーション
・10~30代、女性からの支持が高い
・ハッシュタグ機能が特徴的
現在、国内で一番勢い良く成長しているSNSが「Instagram」。10~30代の女性から高い支持を得ていますが、最近では
- 男女差がなくなっている
- 30代以降のユーザーが増えている
といった動きが出てきています。
Instagramといえば、「インスタ映え」を連想する方もいるでしょう。
このワードが示すように、写真・動画の投稿がメインとなっています。
また、投稿する際に“#(ハッシュタグ)”を付ける文化が定着。
投稿画面にハッシュタグを加えれば、より多くのリーチを得られるようになるため、人とのつながりが生まれやすくなります。
企業利用率の詳細は非公表ですが、ビジネスシーンでもInstagramは活躍しています。単に商品紹介するだけに留まらず、数多くのファンを囲い込むことを意識することで、D2Cなどのビジネス展開も期待できるでしょう。
4.Facebook
アクティブユーザー数:日本/2,600万人、世界/29億人
企業利用率:86.4%
・実名登録制
・リアルな関係性が魅力
・若年層の利用率が低い
「Facebook」は、ほかのSNSに先駆けてリリースされました。
世界で29億人のアクティブユーザーがおり、さまざまな国で愛用されています。
国内では、LINE・Twitter・Instagramに次ぐ2,600万人の利用者がいますが、
- 40代:約647万人
- 10代・20代:それぞれ約149万人
と若年層は少ない模様。主に30代~40代がメインユーザーとなっています。
企業利用率は86.4%と、非常に高い数値です。
そのなかでも、特にBtoB企業による利用が57.1%。
イベント告知や参加者募集をFacebook上で完結できるため、企業の広報ツールには適しているでしょう。
また、Facebookを利用する企業は、世界で6,500万社を超えています。日本国内では、ほかのSNSと比較すると「少し盛り上がりに欠けている」といった印象を持つ方が多いものの、世界的に見れば“一番人気のSNS”です。
したがって、海外へのマーケティングにおいては、非常に心強い存在だといえます。
企業のSNSマーケティング成功事例をまとめた記事がありますので、参考にしてください。
最新の企業SNS活用状況について
最後に、最新の企業SNS活用状況を解説していきます。
- 企業の活用実態・利用目的
- 企業がSNSを導入するメリット
上記について詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください。
企業の活用実態・利用目的とは?
まずは、企業の活用実態・利用目的を見ていきましょう。
活用実態
インターネットを利用する企業のうち、「SNSを活用している」と答えた企業は36.7%。前年よりも7.8ポイントUPとなっており、年々SNSを“集客率を上げるためのツール”として利用するパターンが定着しています。
また、産業別では
- 不動産業(58.7%)
- 金融・保険業(51.7%)
- 卸売・小売業(46.9%)
の順で利用率が高いです。
これらの業種は前年と比較すると、10%以上も伸びています。
そのほか、
- 情報通信業
- 建設業
- 運輸・郵便業
などにおいても、積極的にSNSを導入されているようです。
今後もさまざまな業種が、SNSを活用したWebマーケティングを展開していくでしょう。
利用目的
上記データによると、
- 「商品・催物の紹介や宣伝」
- 「定期的な情報の提供」
などを目的にSNSを活用しているケースが多いようです。
このように、数多くの企業で“商品紹介・最新情報のアナウンス”にSNSが利用されています。
わざわざ検索してアクセスする必要のあるホームページや、URLをクリックしなければならないメルマガより、企業側が発信するだけでユーザーの手元に届き、視覚的にアプローチできるSNSはプロモーションや最新情報のアナウンスに適していると言えるでしょう。
また、「会社案内・人材募集」に関しては、前年と比較すると約5%UPに。
採用活動を目的にSNSを運用する企業も増えてきています。
効率的に自社が発信したい情報を拡散できるSNS。
このように、
「商品をたくさんの人に知ってほしい」
「会社の知名度を上げたい」
など、企業が持つ目的に応じて柔軟に活用できます。
企業がSNSを導入するメリット
企業がSNSを導入するメリットには、次のようなものがあります。
- ブランディング効果が高い
- Web広告よりもコスト削減できる
それぞれをチェックしていきましょう。
ブランディング効果が高い
SNSを導入すると、ブランディング効果UPを狙えます。
なぜなら、SNSで発信する情報の雰囲気・世界観を統一することで、企業がユーザーに持ってほしいイメージを定着させていけるため。
ユーザーは自らの意思で閲覧しています。
したがって、ブラウザでサイトを開いたときに表示されるWeb広告のような邪魔者扱いをされることもなく、プラスイメージを与えることが可能というメリットも。
したがってSNSをうまく活用すれば、
- 企業のコンセプト
- 企業ではこのような商品を販売している
とユーザーに知ってもらう機会を増やせます。
結果的に自社の認知拡大が進み、徐々に「この商品=〇〇(社名)」とブランドイメージを確立しやくなるでしょう。
このように、SNSではマーケティングに重要となるブランディング効果が期待できる点も魅力です。
Web広告よりもコスト削減できる
リスティング広告などのWeb広告は、配信するためにある程度の費用がかかります。しかし、SNSであればコスト削減が可能。なぜなら、ほとんどのSNSではアカウントを無料で開設できるためです。
もちろん、完全に費用が生じないわけではありません。
- SNS広告
- SNS運用代行サービス
などを利用する場合は、ある程度コストがかかる可能性も。
しかし、トータルで見ればWeb広告を打ち出すよりも、リーズナブルな費用で成果につながることが多いです。また、ハッシュタグなどを効率的に活用すれば、自社のアカウントをフォローしていない見込み顧客・潜在顧客にアプローチすることもできます。「なるべくお金をかけずに、マーケティングを成功させたい」という方にも、SNSの導入がおすすめです。
こちらの記事では、SNSマーケティングに強い会社をまとめて紹介しています。
まとめ
本記事では、4つのSNS最新動向データ・ユーザー数を詳しくまとめました。
オンライン化が加速する現代において、SNSは個人にも企業にも欠かせない存在になっています。
SNSは情報拡散力に優れているため、自社のブランディング効果も期待できます。
また、導入する企業も年々増えており、Webマーケティングには非常に適しているでしょう。
さまざまな特性を持ったSNSが登場しているため、自社の目的・ターゲットに合ったものを選択することが重要です。
「自社の知名度を上げ、業績UPを目指したい」という方は、ぜひSNSの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
広報にSNSを活用するメリットについて解説した記事があります。
こちらも参考にしてください。