Google Meet(以下:Googleミート)とは、Googleが公開しているWeb会議ツールです。Googleアカウントがあれば無料で利用でき、複数人で同時通話も可能なため、ビジネスにリモートワークを導入した企業を中心に人気となっています。
しかし、いざWeb会議アプリを導入しようにも、「使い方がわからなくて不安」と思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Googleミートの主な機能と始め方、使い方やよくあるトラブルの対処法を紹介していきます。
Googleミートの主な使い方は5つ
Googleミートには多くの機能があり、どのような使い方があるのかを把握しておけば、より一層Googleミートを便利に使いこなせます。
Googleミートの主な使い方は、以下の5つです。
- 音声通話・ビデオ通話
- 画面の共有
- ホワイトボードの書き込み
- 会議の録画
- チャット
1.音声通話・ビデオ通話
Googleミートは音声通話だけでなく、カメラ機能がある端末であればビデオ通話も可能です。相手の顔を見ながら通話できるため、対面で会議しているときと同じような状況を作り出せます。
また、ビデオ通話をオフにしておけば音声のみの通話になります。充電やWi-Fiが確保できない外出先でも、バッテリーやデータ通信を節約しながら会議に参加できるため、安心して使用できるでしょう。
2.画面の共有
画面の共有機能を使えば、自分のパソコンで映している画面を他の参加者にも見てもらうことができます。共有方法は「全画面」「ウィンドウ」「タブ」の3つに分かれており、画面の共有したい部分に応じて使い分けることも可能です。
また、画面の操作もリアルタイムで共有されるため、業務で使っているツールを実際に使いながら他社にレクチャーする、という使い方もできます。
3.ホワイトボードの書き込み
Googleミートにはホワイトボードの機能もあり、会議中にテキストやイラストを作成して共有することが可能です。
どうしても文字や言葉では伝えにくいことがあったり、会議でちょっとしたメモ書きをしたくなったりするときに、ホワイトボード機能はとても役立ちます。ボードに書いた内容も自動で保存されるため、後から見直しもできるのが嬉しいですね。
4.会議の録画
Googleミートの有料版の機能ですが、会議を録画することも可能です。録画データは会議終了後にGoogleドライブに保存されるため、議事録作成のために見直したり、他の人に共有したりできます。
5.チャット
Googleミートでは、Web会議中にチャットを送り合うことも可能です。
参加者に見て欲しい資料やサイトのURLを共有したり、マイクにトラブルがあったときに他の参加者にヘルプを出したりできます。
Googleミートを始めるために必要なもの
Googleミートを利用するにあたって必要なものは、以下の3つです。
- Googleアカウント
- カメラ機能があるパソコン・スマートフォン・タブレット
- インターネット環境
Googleアカウント
Googleミートで会議を主催するためには、無料で作成できるGoogleアカウントが必要です。
参加のみであればGoogleアカウントは必須ではありませんが、主催者から会議のURLを前もって共有してもらう必要があります。
カメラ機能があるパソコン・スマートフォン・タブレット
ビデオ通話で会議をしたい場合は、カメラ機能のある端末が必要です。カメラ機能がないパソコンでも参加可能ですが、どうしてもビデオ通話がしたい場合は、スマートフォンやタブレットを使うことをおすすめします。
また、後述しますが、パソコンからWeb会議を主催しないと使えない機能がいくつかあるので注意しましょう。
インターネット環境
Googleミートに限らず、Web会議アプリを使用する際は安定したインターネット環境があると安心です。インターネット環境が安定していないと、音声やビデオが遅れたり、最悪の場合は会議中にフリーズしたりしてしまうこともあります。
他の参加者に迷惑をかける可能性があるため、Web会議はインターネット環境を整えてから行うようにしましょう。
パソコンでGoogleミートの会議を始める方法
パソコンでGoogleミートの会議を始める方法はいくつかありますが、よく使われるのは下記2つの方法です。
- Googleカレンダーの予定から会議を開始する
- Googleミートから会議を作成する
Googleカレンダーの予定から会議を開始する
パソコンからGoogleカレンダーを使ってWeb会議を作成する手順を解説します。
- Googleカレンダーを開き、Web会議を行う日程に予定を作成する。
- [ゲストを追加]をクリックし、Web会議に招待したい人の名前かメールアドレスを入力する。
- [保存]をクリックすることで、Web会議の予定が作成される。
- 「Googleカレンダーのゲストに招待メールを送信しますか?」の画面で[送信]をクリックすると、招待したい人のメールアドレス宛てにWeb会議の招待メールが送信される。
招待メールにはWeb会議に入るためのURLが記載されており、メールの受診者は指定の日程になったらURLから会議に参加できます。
なお、Web会議のURLは他のチャットツールなどでも共有が可能です。
Googleミートから会議を作成する
パソコンからGoogleミートに直接アクセスし、Web会議を作成することもできます。
- Googleミートを開き、[新しい会議を作成]をクリックする。
- 会議をすぐに開始したい場合は、[会議を今すぐ開始]をクリックする。
- 会議を後日行いたい場合は、[次回以降の会議を作成]をクリックする。
- [ユーザーの追加]をクリックし、Web会議に招待したい人の名前かメールアドレスを入力する。
- [メールを送信]をクリックすることで、招待したい人のメールアドレス宛てにWeb会議の招待メールが送信される。
カレンダーのときと同様、招待メールを受け取った人は、メールに記載のURLからWeb会議に参加できます。
Web会議を予定しておきたいときはカレンダー、すぐに開始したいときはミートなどと使い分けると便利です。
スマートフォンやタブレットでGoogleミートの会議を始める方法
スマートフォンやタブレットでGoogleミートの会議を始める方法は、下記の2つです。
- Googleカレンダーアプリの予定から会議を開始する
- Googleミートアプリから会議を作成する
なお、カレンダーから始めるときは「Google カレンダーアプリ」、Googleミートから始めるときは「Google Meetアプリ」のインストールがそれぞれ事前に必要です。
Googleカレンダーアプリの予定から会議を開始する
スマートフォンやタブレットから、Googleカレンダーアプリを使ってWeb会議を始める手順を解説します。
- Googleカレンダーアプリを起動し、[+]、[予定]の順にタップする。
- [ゲストの追加]をタップし、Web会議に招待したい人の名前かメールアドレスを入力する。
- [ビデオ会議を追加]、[保存]の順にタップしてWeb会議の設定を完了する。
[ゲストの追加]で入力した人に、Web会議のURLが記載されたメールが送信されます。Web会議の日程になったら、URLをタップすれば会議に参加できます。
Googleミートアプリから会議を作成する
スマートフォンやタブレットでは、Google Meetのアプリから、直接Web会議を作成することも可能です。
- Google Meetアプリを起動し、右下の[新規]をタップする。
- [新しい会議を作成]をタップするとWeb会議用のURLが発行されるため、チャットツールなどでURLを他の参加者に共有する。
Google MeetアプリでWeb会議を作成すれば、メール以外のチャットツールでもWeb会議を招待できます。
また、必ずしも予定を入力する必要がないため、すぐにWeb会議を設定したいときは、Google Meetアプリの使用がおすすめです。
Googleミートを快適にする便利な機能5選
Googleミートには、Web会議をより快適に使うための便利な機能がいくつかあります。
ビジネスでも活用できる機能が多いため、ぜひ参考にしてみてください。
1.バーチャル背景
Web会議で自分の背景を変更できる「バーチャル背景」の機能があります。Googleミートでは「ビジュアルエフェクト」と呼ばれる機能です。
ビジュアルエフェクトを設定することで、カメラに映った自分の背景を変更できるため、会社の風景など、外部の人にあまり周りを見せたくないときにおすすめです。
背景のエフェクトは「ぼかし」「背景」「スタイル」の3つに分かれているため、状況に応じて使い分けることができます。
2.自動字幕起こし
Googleミートでは、会議の内容を文字で表示してくれる「自動字幕起こし」の機能があります。
文字で会議の内容を把握できる便利な機能ではありますが、2024年4月現在、日本語は文字起こし機能に対応していません。英語・スペイン語・ドイツ語・フランス語・ポルトガル語で利用可能となっているため、外国人の社員や顧客との打ち合わせなどに活用できます。
3.ブレイクアウトセッション
ブレイクアウトセッションとは、Web会議の参加者をグループ分けする機能のことです。
一度全員で会議の内容を共有した後に少人数のグループに分けてディスカッションが可能であるため、グループワークを用いた研修などに役立ちます。
なお、ブレイクアウトセッションは、パソコンから入っている主催者のみが設定可能です。スマートフォンやタブレットからでは使えないので注意しましょう。
4.アンケート(有料プランのみ)
Googleミートでは、Web会議の途中で「アンケート」をとることも可能です。質問と選択肢を設定するだけなので、簡単にWeb会議の参加者から意見を取り入れられます。
しかし、ブレイクアウトセッションと同じく、パソコンから入っている主催者しかアンケートを発信できないため注意が必要です。
5.挙手(有料プランのみ)
挙手機能を使えば、発言したい旨や、YES/NOなどを簡単に伝えられます。
とてもシンプルな機能ですが、発言したりテキストを使ったりしなくても意思表示ができるため、参加人数が多いWeb会議で特に有効です。
Googleミートでよく起こるトラブルと対処法
複数人が参加するWeb会議ですが、開始後にトラブルが起こってしまうと多くの迷惑をかけてしまう事態にもなりかねません。
ここからは、Googleミートでよく起こるトラブルと、その対処法を紹介していきます。
カメラが映らない
Web会議を始めても、カメラに自分の姿が映し出されないことがあります。多くの場合、「Googleミートでカメラの使用を許可していない」ことが原因です。
カメラの使用を許可するには、大きく以下の2つの方法があります。
- Web会議を始めるときに現れるポップアップで、カメラの使用を許可する。
- [設定]から[プライバシー]設定画面で、カメラのアクセスをオンにする。
相手に音声が届かない
マイクに向かって話しているのに、相手に声が届いていないこともあります。自分の音声が聞こえない場合は、まずマイクがミュートになっていないか確認してみましょう。
ミュートを解除しても音声が届かない場合は、マイクの使用が許可されていない可能性があります。「カメラが映らない」でも紹介した方法で、マイクのアクセスをオンにしてみてください。
画面が共有できない
Googleミートでは、画面の共有ができなくなるトラブルもよく見られます。画面を共有したいのにできない場合は、主催者側で画面の共有を禁止する設定にしている可能性が大きいでしょう。
自分が主催者であれば、[主催者用ボタン]から[参加者の画面の共有]をオンにすることで、参加者も画面の共有ができるようになります。
まとめ
リモートワークが流行する要因となったコロナ禍も落ち着いてきましたが、今もなおWeb会議ツールの需要は健在です。なかでも、Googleミートは操作方法はシンプルで使いやすく、さらにGoogleアカウントさえあれば誰でも無料で利用できる点が強みです。
Googleミートは、ビジネス向けに便利なさまざまな機能があり、現在も機能の追加やアップデートが続々と行われています。多くの機能は、数々のビジネスシーンに柔軟に応えてくれることが期待できます。
本記事が、Googleミート有効活用の一助になれば幸いです。