空き家の再利用やコロナ禍での新しい生活スタイルの導入によって、リフォーム業界の市場は年々拡大している反面、無印良品やヤマダ電機など異業種からの参入が相次ぎ、競争が激しくなっています。そのためリフォーム会社は集客方法が課題だといえます。
本記事では、リフォーム会社の集客できない原因を分析し、おすすめの集客方法をご紹介。
参考になる成功事例を挙げながら、成約につながる問い合わせ数を10倍に増やすための具体的な方法をご紹介します。
リフォーム業界の現状とは?
リフォーム業界は「コロナウイルスによって売上が落ち込む可能性がある」と懸念されていましたが、「在宅時間が増えた」「ワークスタイルが多様化した」ことで、リフォーム市場には新たな需要が発生しています。また、空き家問題の相性に向けて再生への取り組みが盛んになっていることもあり「既存住宅を購入する世帯は、2030年に全体の約5割に達する」と予測されており、今後はさらにリフォームのニーズが高まると予測されています。
しかし、一方で従来から集客のメインとして活用されているチラシの効果は年々減少しており、訪問営業やイベントの開催も見送りされたことで集客に苦戦しているリフォーム会社が多いでしょう。
そこで需要を逃さず、売り上げを伸ばすためには、集客の方向転換や新しい集客方法を取り入れることが欠かせないといえるでしょう。
下請けの受注ばかりではリスクが高い
昔からリフォーム業界・建設業界では下請け構造が一般化しており、大手ハウスメーカーなどから依頼を引き受けているケースは多いといえるでしょう。たしかに自分たちで営業を行う必要がない点はメリットですが、下請けのままでは利益率が低く、希望の単価や期日で仕事を受けることができません。
そのため今後リフォーム業界の市場規模は広がっていくと言われているものの、下請けのままでは成長を見込めず、売上を伸ばすことは難しいと考えられます。また労働が激務になりやすい下請け状態では、新しい集客施策に取り組む余裕すらないことも。
解決策
- 「下請けから抜け出せない」といった悪循環に陥る可能性もあるため、元請けとして利益・時間を確保することが重要。
- ホームページをリニューアルし、Web集客などで一般のお客さまを獲得することから始めましょう。
リフォーム会社が集客できない3つの原因
リフォーム会社の集客できない原因は、主に次の3つ。
- ホームページで工事内容や価格がわかりにくい
- ターゲットが明確になっていない
- 他社と差別化できていない
ホームページで工事内容や価格がわかりにくい
リフォーム会社選びにおいて、顧客がもっとも重視しているのは「価格」です。もちろん「技術」や「質」も重要だと思っていますが、技術や質にこだわるのは予算内におけるという条件つきだといえます。
リフォームを検討している顧客は、まずはインターネットで検索行動を起こします。
このとき、たとえば「大阪市 水回りリフォーム」「大阪市 リフォーム」といった検索ワードで自身のホームページがヒットすれば、お問い合わせにつながる可能性があるのです。もしホームページがヒットしなければ、自社が存在することを認知すらしてもらないでしょう。
したがってリフォームの集客には、認知を広げるためのWebの活用が必須です。
しかし、工事の費用など、ホームページの情報が見やすくなっていますか?
成約につながるリフォーム会社ホームページの特徴
- 新着情報をこまめに更新している
- 費用・流れがわかりやすい
- 施工事例が豊富(家族構成などの情報・画像をたくさん載せている、動画ツアーやVRで内覧できるなど)
上記のようなリフォーム会社のホームページには、多くのアクセスが集まり、結果的に成約につながりやすいといえます。
ホームページは受け皿
検索流入だけでなく、Web広告やポータルサイトから訪れるユーザーも多いです。マーケティングでは購買行動として「Instagramや口コミで気になってもすぐに行動に移さず、まずはGoogleで調べる」と言われており、ホームページは情報を求めるすべての人が最後に行きつく受け皿といえます。
ホームページは看板・名刺
ホームページは会社の名刺代わりです。名刺が古かったり、見にくかったりすれば会社の信用性をなくしてしまいますよね。したがって集客には、まずホームページをリニューアルすることから始めましょう。
ターゲットが明確になっていない
リフォーム会社には、すぐに工事を必要としている「今すぐ客」よりも、潜在的顧客が多いです。
なぜならリフォームは時間をかけて慎重に行うものであり、人によっては何年も情報収集だけをしていることも。これらの潜在的顧客=「そのうち客」にアプローチできれば、成約につなげることが可能です。
しかし、ターゲットが明確化できなければ、集客にはつながりません。むやみにWeb広告を打ったとしても、自身が集客したいと思っているターゲットに刺さらなければ、次のようなことが起こり得ます。
- ちょっとした補修工事ばかりで客単価が低いから、忙しいのに儲からない
- 不得意な施工ばかり要求されるので、顧客満足度も低い
- 成約につながらない問い合わせばかりで、対応に人件費がかさむ
したがって自身が集客したいターゲットを絞り込み、その人に刺さる内容の施策を行う必要があるでしょう。
他社と差別化できていない
工務店やリフォーム会社の情報があふれている現代では、「他の店舗と同じ」では競合に負けてしまいます。
逆に、他のリフォーム会社と違う点があれば、InstagramでもWeb広告でも目立つことができるのです。
たとえば自身がクセ毛に悩んでいたとして、「クセを活かしたヘアスタイルが得意な美容室」と「なんでもデザインできる美容室」どちらを選びますか?
多くの顧客は住宅についてあまり詳しくないため、「なんでもできる」「技術力が高い」といわれてもピンときません。情報過多の現代では「○○が得意」「Aといえば○○」と決められているほうが選びやすいのです。
したがって集客・経営を成功させるためには、何かひとつ「強み」や「専門性」をもつことがおすすめ。
強みがない場合
- ホームページを作っても、強みがなければ他のサイトに埋もれてしまい、顧客の目に留まりません。
- Instagramで投稿しても、他の店舗と同じような写真では、顧客の興味を惹けません。
- Web広告を打ってもユーザーの心に刺さらなければ、まずクリックしてもらえません。
それぞれのリフォーム会社において理念や施工技術の違いはあると思いますが、ユーザーにとっては同じに見えてしまいます。「どこにでもあるリフォーム会社」では、たとえチラシを見てもユーザーの記憶に残らず、認知度が低いままです。自社が勝負したいエリアのなかで選ばれるためには、そこにいるすべての競合店舗と差別化できなければならないのです。これを「ポジショニング戦略」といいます。
ポジショニング戦略の成功例
- ドローンを使った外壁や屋根の無料点検を行っている
- 長期保証、定期メンテナンス付き
- 古民家リノベーションに特化したリフォーム会社
- 水まわり専門のリフォーム会社
「古民家専門」「水まわり専門」といった特定のジャンルに特化したリフォーム会社では、その工事を必要としている顧客が集まります。このような顧客は、購買意欲が高く、質の高いサービスにはお金をかける(客単価が高い)という共通点があり、売上アップにつながりやすいです。
もし施工内容にあまり強みがない場合は、付加価値を付けると競合と差別化できます。自身の得意な分野やサービス、他社よりも優れている強みを分析し、それらをホームページやSNSでアピールしていくことがおすすめです。
リフォーム会社の集客方法5選
リフォーム会社におすすめの集客方法は、次の5つです。
1.チラシ・ポスティング
紙媒体のチラシ広告を新聞に折り込んだり、ポスティングしたりする方法を指します。
従来から行われている集客施策の一つで、インターネットをあまり利用しない層へのアプローチが可能です。
加えて、配布するエリアを絞り込めるため、商圏範囲に住んでいる方に向けてピンポイントに情報を届けられる点がメリット。「リフォームしたいと考えていた」「リフォーム業者を探している」という方がそのチラシ広告を見れば、即お問い合わせにつながるでしょう。
しかし、チラシは興味がなければすぐに捨てられて印象に残らないため、「たまたまリフォームに興味があった」という人にしか刺さらない点がデメリット。お問い合わせにつなげるためには間を空けて何度もポスティングする必要があります。また、1枚の紙に情報量を盛り込み過ぎると見づらくなり、お客さまが必要な情報を見つけられなくなるため、自社のサービス内容や魅力を伝えきれないのも難点ですね。
そこでチラシにホームページのURLやQRコードを掲載し、思わず検索したくなるような工夫をして「詳しくはWebサイトへ」と誘導するのが効果的。チラシをゴミ箱へ入れられてしまう前に一度ホームページにアクセスしてもらえれば、ユーザーの印象にもブラウザの履歴にも残りやすくなるでしょう。
2.テレアポ・訪問営業
訪問営業
リフォーム業者を探しているお客さまのもとに営業担当者が直接訪問し、新規の顧客を開拓する
テレアポ
お客さまに直接電話をかけて内容を説明し、事前にアポイントをとってからお客さまのもとへ訪問する方法
いずれも“対面で自社の強みを伝えることができ、信頼関係を築きやすい”という特徴があります。加えて、お客さま自身から直接悩みやニーズを聞き出し、表情や感情がわかる点が魅力。双方のコミュニケーションもスムーズに図れるでしょう。
また、直接対話することで深い部分まで説明できたり、地域密着をアピールしたりと即効性が期待できます。
しかし、その場で契約につながる可能性は低く、社員一人ひとりの負担が大きくなってしまう“効率の悪さ”というデメリットもあるため、費用対効果を見極めてから実践してください。
ホームページは365日24時間自動で集客してくれる営業スタッフになります。
営業コストを削減し、集客を自動化したいリフォーム会社はぜひ検討してください。
3.SEO対策
集客するにはホームページが重要だと前述しましたが、アクセス数を増やすにはSEO対策が必須です。
SEO対策とは、例えばGoogleやYahoo!JAPANなどのブラウザで「リフォーム 大阪市」と検索したときに、自社ホームページを検索結果の上位に表示させること。
現在国内で使われている検索エンジンの大半はGoogleのプラットフォームのため、SEO対策=Googleから評価してもらうことだといえます。
SEO対策にはさまざまな種類があります。
- タイトル・メタディスクリプション設定
- コンテンツの網羅性
- ページの読み込み速度の改善
- 内部リンクの設置
- タグ最適化
どれか1つだけを対策しても意味がなく、やれることはすべてやるのがSEO対策。
自社ですべて行うにはスキルも工数もかかるため、制作会社に外注するのがおすすめです。
4.MEO対策(Googleビジネスプロフィール)
MEO対策とは、Googleビジネスプロフィール(旧称:Googleマイビジネス)の情報を充実させることで、Googleマップに自社情報を表示させる対策。自社の近くでリフォーム会社を探しているお客さまに見つけてもらいやすくなるため、地域に密着したリフォーム会社とは相性が良く、今後問い合わせを増やすには欠かせない施策です。
リフォーム会社にMEOが良い理由
- 検索ユーザーから近い順に表示されるため、地域の人に認知してもらえる
- SEO枠より上部に表示されるため、ユーザーからの認知性が高く、注目を集めやすい
- Googleビジネスプロフィールを経由して自社サイトにアクセスを促すことも可能
- 「良い仕事をしてくれた」といった口コミ一つひとつが集客してくれる
SEO対策と比べてMEO対策は取り組んでいる企業が少なく、あまり重要視されていない傾向にあります。
そのため早期に取り組むことで競合他社をリードし、強力な集客ツールとして活用できるでしょう。
6.Web広告
前述したようにホームページのアクセス数を増やすためには入り口を増やす必要があり、一番手っ取り早い方法がWeb広告です。
- Web広告は数千円から掲載OK。低予算でスタートできる
- 年齢・性別・地域などを細かく設定し、出稿できる
- 「何人が広告を見たのか」「どのくらい人が広告をクリックしたのか」「クリックした人のうち、何人が資料請求・問い合わせしたのか」など、広告を見た人すべての行動を数値化が可能。
リフォーム会社におすすめの広告種類
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
7.SNS
国内のSNS利用者は2022年末時点で8割を超え、ほとんどの人が何らかのSNSを利用しています。
特にリフォーム会社の客層である「30~40代」のユーザーは日常的にSNSを見ています。画像でアピールできるSNSは、リフォーム会社の集客にとっては欠かせないといえます。
Twitter、Facebook、YouTube、TikTokとさまざまなSNSがありますが、リフォーム会社におすすめなのはInstagram。
リフォーム会社にインスタがおすすめの理由
- 写真・動画といった視覚的に訴求できるため、イメージ力を高め、顧客の意思決定を促せる
- 現時点ではInstagramがもっとも安定して集客ができるSNS
- リフォームを検討し始める50代~、リノベーションに興味のある若者世代といった幅広いターゲットにリーチできる
次のような投稿をするのがおすすめ。店内の様子がわかる写真は、安心感を与えて来店を促すのに効果的です。
- 見学会・内覧会の紹介
- 工事の様子
- スタッフの紹介
- 施工事例
施工事例はもちろんのこと、「家づくりの知識」や「土地探しのコツ」といったノウハウをアップすることで、ユーザーに信頼感を与えられます。「自社に合ったハッシュタグ」を選定し投稿に付けることで、そのタグで検索するユーザーの目に留まりやすくなり、結果的に自社の求めるターゲット(見込み顧客)に見つけてもらいやすくなるでしょう。
8.オウンドメディア(ブログ集客)
ブログ集客とは自社ホームページのコラムやブログを通じて人を集め、お問い合わせや来店につなげる施策です。
ブログ集客
- コンテンツマーケティングと呼ばれ、広告費用をかけずアクセスを集められるため多くの企業が取り組んでいます。
- 特定のキーワードで記事を書けば、そのキーワードで検索しているユーザーの検索結果にヒットします。
- 情報はチラシや広告などで一方的に「与えられるもの」ではなくインターネットを活用し「自分で探すもの」という考え方に代わってきている現代では、主流の集客方法となっているのです。
ブログは潜在的顧客にアプローチでき、見込み顧客に育成できます。
例えば
「大阪市の施工事例:水回りリフォームのビフォーアフター」
といった施工事例ブログを書けば、大阪市でリフォームを検討している顧客に見つけてもらえます。
「リフォームで失敗・後悔しないためのポイント!リフォーム会社の営業スタッフが教えます」
といった知識を発信することで、自社サイトを訪れたユーザーからの信頼を得られるでしょう。
このようにユーザーが知りたいと思っている情報を発信することで自社が求めるターゲットにアプローチでき、来店につながりやすいお客さまを効率的に集められるのです。
SNSとの違い
SNSとの違いは「誰でも読めること」と「詳しく書けること」。
InstagramやTwitterは投稿に文字制限があり、アカウントがないと見れませんが、ブログには文字制限や画像の枚数制限がなく、伝えたいことを詳しく書けることが魅力。また誰でも無料で読むことも可能です。
ホームページでブログを書けばGoogleやYahoo!JAPANなどの検索サイトでヒットする確率が上がり、多くの人に認知してもらえます。ブログの1記事1記事が集客してくれるためホームページへの流入が増え、SEOの効果も高まるでしょう。ブログは最終的に“集客を自動化できるツール”として活躍していくのです。
【問合せを月10倍にする】リフォーム会社が参考になるオウンドメディアの事例
1.ハウスメーカーが発信する知識ブログ
出典:工務店フリーダム
快適な居住空間を提供することをコンセプトにしている工務店フリーダムでは、ホームページ内に「フリーダムマガジン」というオウンドメディアを設置。住宅に関する知識を発信しています。
ローコストで平屋住宅を建てるコツとは?実例から家づくりのヒントを得よう!
【実例紹介】外構工事とは?エクステリアとの違いや工事費用について解説
このように専門的な知識発信はSEO対策に効果的です。家づくりや外構工事を考えているお客さまがほしい情報を、工務店というプロの視点で解説すると、自社への信頼獲得につなげられるでしょう。
リフォーム会社で参考になる!〇〇と〇〇を組み合わせた成功事例
1.インスタ×ブランディング
やわらぎ住宅株式会社は、滋賀県近江八幡市にある建設会社です。
公式Instagramアカウントでは、モデルハウスの様子や、実際に家を建てているときの写真などが主に投稿されています。全体的に温かみを感じる写真・明るく生活感がある写真で統一されており、ブランディングにも成功しました。
また、この投稿では営業担当者の待機風景をあえて掲載し「待機中に良い間取りプランが浮かんだ」というコメントをプラス。このように、単に企業の商材やキャンペーン告知を行うだけでなく、”親しみやすさ”といった印象を与えるものを紹介しています。その結果、1,000件以上の「いいね!」を獲得できました。
現在フォロワー数は1,000人以上と、多くのユーザーから支持を集めるアカウントとして人気を集めています。
2.インスタ×知識
無印良品の家のInstagramアカウントでは、「住まいの実例」として施工事例やモデルルームの紹介をしています。
投稿だけではなく、ストーリーをうまく活用している点に注目。読み物として「窓の家」「木の家」といった自社製品の魅力を発信しています。
リフォーム会社の集客実践方法を3ステップで紹介
いくらWeb集客が現代に合ってるといえども、目標もなくやみくもに広告を打ったり、ホームページを作ったりしてもコストばかり増え、まったく効果が出ないことも。集客を成功させるためには、自社のリフォームを必要としているお客さまに届くような工夫が必要となります。
そこでリフォーム会社が集客する手順について、以下の3ステップから説明していきます。
- ターゲットの明確化
- フェーズごとにアプローチ方法を分ける
- 集客方法を組み合わせる
1.ターゲットの明確化
最初に行うべきことは、「だれに、何を伝えるのか」ターゲットの明確化です。
リフォーム業界に限らず集客につなげるためには、このピントを外さないようにすることが大切です。まずは自社が来て欲しいと思っているターゲットを絞り、ピンポイントで情報を届けることを意識してください。
特にリフォームの意向が高い層は50代だといえます。「子どもの独り立ちによるライフスタイルの変化」「住居の老朽化」をはじめ、リフォームが必要な転換期に直面する年代だといえますね。
具体的には、ターゲットに応じたコンテンツを用意し、ターゲットのいる媒体で勝負すると良いでしょう。高齢者向けのバリアフリー化を、若者の利用が多いTwitterで宣伝してもあまり効果は出ません。
一方で、「10年以内にはリフォームを希望している」とある程度リフォームに対するイメージを固めている層は30代が最も多くなっています。どちらもアプローチ次第で成約に結びつく「見込み顧客」になるといえますが、今すぐにリフォームをしたいという中高年層と、時間をかけてリフォームを検討したいという若年層には、異なる媒体・異なるアプローチ方法をする必要があるでしょう。
2.フェーズごとにアプローチ方法を分ける
ターゲットを決めたら、次はフェーズごとにアプローチ方法を変えましょう。
顧客を分析していくと次の3段階に分けられており、フェーズごとに違ったアプローチで訴求していく必要があります。
潜在層
- リフォームにあまり関心がない人、自社を知らない人
- 対策例:「検索エンジンからの流入」「YouTube広告、Facebook広告」などを用いて、まずは少しでも興味を持ってもらえるように工夫する
見込層
- リフォームしたいと考えているものの、自社を検討対象から外している人
- 対策例:「検索エンジンからの流入」「リスティング広告」などを用いて、「自社の施工がニーズに合っていること」を認知させる
購買層
- すでに自社を認知しており、そのうえで検討段階に突入している確度の高い人
- 対策例:「検索エンジンからの流入」「リスティング広告」を用いて、施工事例をはじめ“自社の魅力をアピールする”施策を検討するとより効果的
リフォーム業界の場合は、設備故障や劣化の修理対応に追われているといった「急ぎで対応を求めている顧客」よりも、“将来的にリフォームしたいが綿密な計画を立てていない”という「いつかは対応してほしいと考えている顧客」の方が圧倒的に多いと考えられます。
したがって、
- ユーザーの潜在ニーズを喚起する(リフォームをしたい気持ちにさせる)
- ファン化させる
といった工夫が必要になるでしょう。
3.集客方法を組み合わせる
最後のステップでは、集客方法をカスタムし、自社に適したものを選択していきましょう。
- ポスティングチラシからホームページへのアクセスを促進
- SNSでイベント情報を発信していく
上記のように、オンラインとオフラインの集客を適宜組み合わせることをおすすめします。そうすることで、一つの集客方法を実践するよりも多くの人に情報発信できるためです。
加えて“集客方法を実践したうえで、どういった効果があったのか”という点を、しっかり分析していくことが大切です。「ホームページやブログのアクセス解析」「チラシの反響率」「SNSでのアクション動向」などを含めて、定期的に分析・検証・改善を行ってください。誤った手法に気付けず延々と運用を続ける事態は避けましょう。
リフォーム会社が集客で売上をあげるためのコツ3つ
最後に、リフォーム会社が集客につなげるために大切なポイント3つを紹介します。
- 会計の”透明性”をPR
- 多様なイベントを実施
- Webの活用
1.会計の”透明性”をPR
会計の“透明性”をしっかりPRすることが大切です。なぜなら、リフォームを依頼する人は料金に対して不安に思っていることが多いため。
リフォームという商材自体、購買経験が少ない場合がほとんど。そのため「予算オーバーするのではないか」「提示された費用は適切なのか」「業者に騙されているのではないか」という気持ちを抱えている人が目立ちます。
そこで、“透明性の高さ”をしっかり訴求できれば、お客さまから大きな信頼を得られる可能性が高くなります。
- 見積に対して、丁寧な説明を心がける
- スタッフや会社紹介を誠実に行う
- 工事費用込みのパッケージ料金を提案
- リフォーム工事の責任者を明確に決めておく
上記のような施策を取り入れて、安心感を与えられるようにしっかり工夫しましょう。
2.多様なイベントを実施
多くの人に自社を知ってもらうために、さまざまなイベントを実施することをおすすめします。
- リフォーム相談会
- 工事中現場への案内
- モデルハウスの見学会
また、最近ではドローンを活用したイベントを実施している企業も増加。ドローンを活用した屋根や外壁の点検、見積もり作成などを行う実演イベントなども好評です。普段目に入りにくい屋根や外壁の様子を簡単にチェックできるため、参加する人の興味を引けるでしょう。
限られた時間でお客さまの心をしっかり掴むために、ユニークかつ“自社の強みが伝わるイベント”の実施をぜひご検討ください!
3.Webの活用
売上をあげるためにはWebの活用が必須と考えましょう。
チラシをはじめとした従来の方法は効果が弱まっていると伝えましたが、ほかにも明確なターゲティングができず、具体的な訴求を行えない点がデメリットです。
とはいえ「多くのユーザーにアプローチできたほうが効果が出そう」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
しかし情報が多い現代では、ユーザーの強い共感を得られなければ成約にはつながりません。
対してWeb集客であれば、ユーザーの位置情報や検索履歴などから明確なターゲティングができ、サービスごとに強い訴求が行えます。
たとえば、
- 「リノベーションに興味をもっているユーザー」
- 「雨漏り補修を求めているユーザー」
など、ニーズによっても刺さる内容はバラバラです。したがって詳細なターゲティングができるほど成約率は高まり、結果的にWeb集客のほうが成果を見込みやすくなります。
リフォーム会社の集客に関するよくある質問
「独立したばかりのリフォーム会社の集客方法は?」
開業したばかりであれば、複数の集客施策を同時進行するのがおすすめ。
ホームページを作ったばかりではまだドメインパワーもなく、コンテンツも少ないでしょう。したがってWeb広告を出稿してアクセス数を増やす、SNSを露出を増やして認知度を高めるといった組み合わせが良いです。もちろんその間にもブログを更新してホームページを充実させていきましょう。
「人手が足りず集客する余裕がないのですが…どうしたらいいですか?」
リフォーム会社に限らず住宅・建設業界では常に人手が足りていないというところも多いでしょう。
自社で新しく広報担当者やWeb担当者を採用するにしてもコストがかかるため、思い切って外注しましょう。
外注先にホームページ制作、リニューアルを依頼される建設業の多くは、集客やWebに詳しくない経営者・社長さまがほとんどです。施策を実行したものの、成果が出ず赤字になってしまうよりはプロに依頼してしまいましょう。
ホームページ制作で求人ページを作り、集客と同時に優秀な人材を募集するという手もありますよ。
「どんなブログを書けばいいかわからない…」
ブログは検索エンジンでヒットすれば一つひとつの記事が集客窓口となってくれます。また集客専門知識を発信して信頼性を高め、お問い合わせにつながりやすくなります。
しかしどのようなブログを書けば良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。
そこでブログのテーマの決め方から、ブログが書ける3ステップを伝授します。
1.自身の強み、ターゲットを分析する
たとえヒットするブログを書いたとしても、その内容が自身の得意な施工内容とズレていたら、「お問い合わせはどんどん来るのに、受けられない…」「客単価が低くて儲からない」といった状況に陥ってしまいます。
したがって集客ブログに書く内容は、
- 自身が得意とする施工
- 来てほしいターゲットに刺さる内容
となります。
2.ラッコキーワードでどのような検索キーワードがあるのか調べる
キーワード調査は「ラッコキーワード」を活用します。
例えば「相続」と入れてみると、832ものキーワードがヒットします。
このように「キッチンリフォーム」などで検索し、この中から、ブログとして書きたいキーワードを選びましょう。
3.Googleで検索し、上位サイトをチェックする
「キッチンリフォーム」というキーワードを選んだとして、Google検索にかけてみると、
といった記事が上位に出てきます。上位記事はGoogleの信頼を獲得し、ユーザーからもたくさん読まれている記事ということになりますので、ユーザーのニーズとしては「キッチンリフォームの費用や工事期間を知りたい」ということになるでしょう。
これらの記事から大きく外れないような内容でブログを書けば良いのです。
「ホームページを作っても運用できるか不安」
ホームページは作って公開しただけでは集客できず、SEO対策や更新作業が必要となります。そのためにはある程度の知識が必要となるため、不安な方は制作会社に運用をおまかせしましょう。
格安ホームページ会社では、作って終わりというところが多いです。
しかし運用していかなければホームページを作った意味がありません。
まとめ
リフォーム会社が集客できない原因は主に3つ。
- ホームページを更新していない
- ターゲットが明確になっていない
- 他社と差別化できていない
まずはホームページを充実させることで集客の軸を作り、SEO対策やWeb広告、Instagram運用などで流入を増やしていくのがおすすめです。
またお問い合わせ獲得につなげるためには、ブログ記事を作成してリフォーム会社ならではの知識を発信していくことも効果的。役立つ記事で読者と信頼関係を築き、安定的に受注を獲得できる仕組みを作りましょう。ホームページ集客は一度仕組みを作ってしまえば、永久的に営業・集客をしてくれます。