自社サイトへの集客を増やす方法の一つとして、SEO（Search Engine Optimization）と呼ばれる「検索エンジン最適化」の考え方があります。
SEO対策を行うことで、検索エンジンでユーザーが何かしらの情報を調べた際に、自然と自社サイトが表示されるようになり、無料で集客ができるようになります。
そして、実際に自社サイトのSEO対策を行う際には、「どのようなキーワードを調べるユーザーの集客をしたいか」といった点を具体的に考えていく必要があります。
ですが、SEO対策について詳しくない初心者の方の中には、「SEOにおけるキーワードの考え方や選び方がよく分からない……！」という方もいらっしゃるでしょう。
今回は、SEOにおけるキーワードとはどのようなものなのか、キーワードはどうやって選んで対策していけばいいのかについて、具体例を交えて解説いたします。
そもそもSEOにおけるキーワードとは？
まず、SEOにおけるキーワードとは何かについて解説いたします。
SEOにおけるキーワードとは、ユーザーが検索エンジンを使って検索するキーワードのことです。
例えばですが、「東京 天気」「大阪 ランチ おすすめ」といったキーワードのことですね。ユーザーが知りたい情報や解決したい悩みが検索キーワードには現われます。
SEO対策を行う基本的な流れは、このような検索キーワードに対して最適な答えとなるようなコンテンツを自社のサイトに掲載していくことです。ユーザーの知りたい情報や解決したい悩みに対して適切な情報を提供することで、検索エンジンからの集客に繋げていくことが可能になります。
ただし、検索キーワードに対してコンテンツを作成したからといって、必ずしもサイトへの集客やビジネス上の成果につながるとは限りません。
先ほどの例で考えると、「東京 天気」で調べるユーザーは東京の天気を知りたいだけのユーザーなので、自社の商品やサービスを紹介しても購入してくれる可能性は限りなく低いでしょう。
また、既に東京の天気について情報提供をするサイトは多く存在するため、ユーザーが「東京 天気」で調べた時に自社のサイトを上位表示させることは現実的になかなか難しそうです。
SEO対策を行う際は、ユーザーがそのキーワードを検索する心理や、自社の商品やサービスの強み、競合サイトの情報などを踏まえて、キーワードを選んでいく必要があります。
SEO対策を行うキーワードの例を紹介！
実際に自社サイトのSEO対策を行う際は、数多くあるキーワードの中から自社のビジネスに繋がるキーワードを絞り込み、優先順位を付けながらコンテンツの作成や改善をしていく必要があります。
ここからは、SEO対策を行うべきキーワードにはどのようなキーワードがあるのか、優先順位はどのように考えるべきなのか、具体例を交えて解説させていただきます。
ツールを使って効率的にキーワードを見つけたいという方は、下記の記事も参考にしてみてください。
自社の商品名やサービス名に関連するキーワード
まず最初に考えるべきは、自社の商品名やサービス名といったキーワードです。
例えばですが、「iPhone」「メルカリ」「プリウス」といったキーワードがこれに当てはまります。
具体的な商品名を指名して検索しているキーワードであるため、指名検索とも呼ばれます。
このようなキーワードを検索しているユーザーは、既に自社の商品やサービスを認知して検索をしてくれているため、比較的購買意欲が高いと考えられます。
例えばですが、「商品名A 口コミ」というキーワードで検索するユーザーは、自社の商品を既に認知していて、商品を買うかどうか迷って口コミを調べていると考えられます。
このようなユーザーに対して、自社のサイトで商品名Aの口コミをまとめたページを表示することができれば、口コミの内容に納得したユーザーは商品を購入してくれる可能性が高いでしょう。
一方で、商品名Aの口コミをまとめたようなページが検索結果に表示されなければ、そのユーザーは口コミについて調べるのをやめて、購入を検討しなくなるかもしれません。
ユーザーは商品名やサービス名と合わせて様々なキーワードで検索をします。ユーザーのニーズに合わせて適切なコンテンツを準備することで、売上に繋がるSEO対策が可能になります。
ただし、自社の商品名やサービス名に関するユーザーの検索数には限界もあります。知名度の低い商品やサービスについては、当然ユーザーもあまり検索しません。
自社の商品名やサービス名に関するキーワードでのSEO対策は効果的ですが、より効果を出すためには、他のキーワードでもSEO対策をしたり、PRや広告、SNSなどを組み合わせたりする必要があります。
自社の商品やサービスのカテゴリーに関連するキーワード
次に考えるべきは、自社の商品やサービスのカテゴリーに関するキーワードです。
例えばですが、「スマートフォン」「フリマアプリ」「ハイブリッド車」といったキーワードがこれに当てはまります。
このようなキーワードを検索しているユーザーは、自社の商品やサービスを認知しているとは限らないものの、認知さえしてもらえれば商品やサービスを購入してくれる可能性があります。
また、自社の商品やサービスの知名度が低かったとしても、カテゴリーに関するキーワードであれば、検索するユーザー数や狙えるキーワードが増えてきます。例えばですが、「スマートフォン 折りたたみ」「スマートフォン おすすめ」など、考えられるキーワードは多くあります。
一方で、カテゴリーに関するキーワードでは自然と競合サイトも増えてくるので注意が必要です。
SEOでカテゴリーに関するキーワードを狙う際は、競合が少ないキーワードや、自社の強みが生きるキーワードを見つけて、コンテンツの作成や改善をしていく必要があります。
お悩みキーワード
最後に考えるべきは、何かしらの悩みを抱えている方が検索するお悩みキーワードです。
例えばですが、「ゲームアプリ 落ちる」「フィギュア いらない」「新車 どこで買うべき」といったキーワードがこれに当てはまります。
「スマートフォン 液晶 反応しない」など、先ほど解説したカテゴリーに関するキーワードと組み合わされて検索されることもあります。
このようなキーワードを検索しているユーザーは、現在何かしらの悩みを抱えており、できるだけ早く解決したいと考えているはずです。そのようなユーザーに対して、悩みを解決する方法の一つとして自社の商品やサービスを紹介することができれば、購入を検討してくれる可能性も期待できます。
ただし、当然ながら検索をしたユーザーの悩みが自社の商品やサービスで解決できない場合は、SEOで集客ができたとしてもなかなか売上には繋がりにくいです。
お悩みキーワードでSEO対策を行う際は、自社の商品やサービスに興味を持ちそうなユーザーが、どのような悩みを抱えてどんなキーワードで検索をするかをしっかりと考えていく必要があります。
お悩みキーワードはツール等で見つけるのが少し難しくもありますが、その代わりキーワードによっては競合が少ないお宝キーワードもあるのが魅力です。
初心者がSEO対策でキーワードを選ぶには？
ここまで、SEO対策を行うキーワードにはどのようなものがあるのかについて具体例を交えて解説させていただきました。
具体例を参考に、自社のビジネスではどのようなキーワードが考えられるのか、ぜひアイデアを出してまとめてみてください。
また、実際にSEO対策を行うキーワードを考えてみると、「対策したいキーワードが多すぎる……！」と感じる方もいらっしゃるかと思います。SEOツールを使うと大量のキーワードが一瞬で抽出できるため、キーワード選びに悩んでしまう方も多いでしょう。
SEO対策を行う際は、やみくもにキーワードを選びコンテンツの作成や改善をしても成果が出にくい傾向があります。
ここからは、SEO対策におけるキーワードの選び方について具体例を含めて解説させていただきます。キーワード選びにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
商品の購入意欲が高いキーワードを優先する
まず、基本的には商品の購入意欲が高いキーワードを優先した方が成果が出やすい傾向があります。特に自社の商品名やサービス名でのSEO対策は重要です。
先ほど解説したように、自社の商品名やサービス名に関するキーワードで検索をしているユーザーは、既に自社の商品やサービスを認知しており、購入を検討している可能性が高いです。
まずは、このようなユーザーに対して、商品やサービスの購入に役立つような情報をまとめてコンテンツ化していきましょう。
次に、少しキーワードを広げて、自社の商品やサービスのカテゴリーに関するキーワードや、お悩みキーワードで、商品の購入に繋がりそうなキーワードを選んでいきましょう。
例えばですが、具体的な商品スペックについて検索しているキーワードや、悩みが深いキーワードで自社の商品やサービスをオススメしやすいキーワードがあれば、優先的に対策を進めていくと良いでしょう。
競合の少ないキーワードを狙う
次に、競合の少ないキーワードを狙っていくことで、比較的早い段階でSEO対策の成果が出やすくなります。競合の少ないキーワードは、「ロングテールキーワード」とも呼ばれます。
ロングテールキーワードとは、複数のキーワードを組み合わせたキーワードのことで、検索をするユーザー数は多くないものの、ニーズや悩みが具体的になってくるのが特徴です。
例えばですが、「スマートフォン 選び方 初心者」といった複数のキーワードが組み合わされたものがロングテールキーワードです。「スマートフォン」と調べているユーザーに比べて、検索ニーズがより具体的になってきていますよね。
多くの人が検索するキーワードはその分競合のサイトも強く、記事を公開しても検索上位に表示される可能性が低いです。
一方でロングテールキーワードは比較的競合が少なく、ユーザーのニーズや悩みもより具体的なため、しっかりとしたコンテンツを作成すれば検索結果に上位表示され集客や売上に繋がる可能性が高いです。
ロングテールキーワードは検索するユーザー数が少ないというデメリットもありますが、地道にコンテンツの作成を続けていくと様々なキーワードから集客ができるようになります。
キーワード選びに迷ったら、競合の少ないロングテールキーワードから狙って対策を進めていくようにしましょう。
記事同士の関連性も意識する
最後に、キーワード選びをする際は、サイト内の記事同士の関連性も意識することが重要です。
SEOツール等を使うと様々なキーワードを抽出することができますが、やみくもにSEO対策した記事を更新してもGoogleからは評価されず、成果は出にくい傾向にあります。
Googleは検索結果に上位表示されるサイトや記事を様々な基準で決めています。そして、そのサイトの専門性や信頼性もGoogleの評価基準の一つです。様々なジャンルの記事を更新しているサイトよりも、ある程度ジャンルを絞って記事を更新しているサイトの方が、専門性や信頼性は高く評価されやすいでしょう。
Googleが評価しやすいようにサイトの専門性や信頼性を高めるためにも、狙いたいキーワードはある程度絞り込み、関連記事を増やしていくことが重要です。
関連記事が増えていくことによって、ユーザーにとっても情報の充実した役立つサイトになり、結果的にGoogleにも評価されるようになります。
まとめ
今回の記事では、SEOにおけるキーワードについて具体的な例を交えて解説いたしました。記事を通して読者の方の理解が少しでも深まっていれば幸いです。
SEO対策を行う際には、自社のビジネスに繋がるキーワードを洗い出し、優先順位をつけながらコンテンツの作成や改善等の対策をしていく必要があります。
最近はSEO対策に取り組む企業も増えてきているため、やみくもにキーワードを選び対策をしたとしても、なかなか集客やビジネス上の成果には繋がりにくいでしょう。
ぜひ、今回の記事を参考に、戦略的にSEO対策に取り組んでみてください。
