企業の集客において、ホームページやSNSなど複数の施策を試したけど「なかなか集客できない…」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
年々、新しい集客方法がうまれているため、何をやれば良いのかもわからなくなってしまいますよね。
そこで本記事では、企業が集客できない原因をピックアップし、「集客できない」を抜け出す戦略をまとめました。
企業が集客できない主な理由は?
集客を頑張っているにも関わらずなかなか成果につながらない場合、主な原因として、商品・サービスのビジネスモデルやターゲット設定が間違っていることが挙げられます。
以下の内容については根本的な改善が必要なため、最初に確認していきましょう。
- 商品・サービスが必要とされていない
- ターゲット設定がズレている
- 競合との差別化ができていない
1.商品・サービスが必要とされていない
1つ目の理由は、そもそも自社商品・サービスがお客さまに必要とされていないケースです。
優れた新商品であっても、市場に需要がなければ集客はできません。
また需要はあっても、お客さまが望んでいる商品・サービスでなければ、購入につながることはないでしょう。
A.生地にこだり、超高級素材を使った『セレブマスク』
B.小顔効果、保湿効果があり、美容に優れた『エステマスク』
Aの商品は「高級なマスクを使いたい」という人が購入すると考えられますが、そういったユーザーはほとんどいないでしょう。
一方でBは「見た目のスタイルアップ、美容効果」というニーズに答えた商品であり、女性の潜在的な需要は多いと考えられるため、十分勝負できるでしょう。
2.ターゲット設定がズレている
2つ目の理由は、ターゲット設定がズレており、適切に集客を実行できていないケースです。
例えば「高性能なパソコン」を販売する場合、学生が多い市場で販売しても、なかなか売れないと予想できます。
パソコンを売るのであれば、ビジネスパーソンが多く集まる市場でなければいけません。
- アプローチするターゲットがズレていると、自社商品の良さを伝えられず、購入に踏み切ってもらえない状態になる
- ターゲット設定がズレている場合、そもそも適切な集客方法を実践できていないケースも多い
したがって「自社商品を求めているターゲット層へアプローチできているのか」について、いま一度改めて見直すことが重要です。
集客方法別の解決策については、後述の章で解説していきます。
3.競合との差別化ができていない
3つ目の理由は、競合との差別化が図れていないため、自社商品を選んでもらえないケースです。
お客さまは常に、さまざまな選択肢のなかから商品の特徴・良さを見比べたうえで購入をしています。
そのため正しいターゲティングが行えている場合でも、競合と比較した際に「自社の良さ」が伝わらなければ、購入につながることはないでしょう。
また差別化を図るうえでも、単純な商品のメリット・機能性だけでは大手企業に勝てません。
4.人脈営業しか行っていない
集客できない4つ目の理由は、人脈営業しか行っていないため、新規顧客の獲得チャンスが少ないことです。
とくに独立したての会社や建設業界の場合、昔からの知り合いだけを頼っている会社が多くあります。
たしかに最初は人脈営業でもつながりを作れますが、売上が安定せず、コロナ禍のような不景気には対応できない状態となるでしょう。
また売上見込みが立たないため、人材を雇用すること自体がリスクとなり、事業を拡大できない点もデメリット。そのため時代の変化に合わせて、Webを活用した集客を実施していきましょう。
【媒体別】企業が集客できない原因・解決策
つづいて、より具体的な「集客できない原因」を集客手法の媒体別に解説していきます。解決策についても紹介していますので、合わせてご確認ください。
1.ホームページで集客できない場合
ホームページで集客ができない場合、原因として下記が挙げられます。
- 訴求ポイントが定まっていない
- 問い合わせ・購入までの導線が作られていない
- ユーザー目線でホームページが見にくい・扱いにくい
よくある失敗例として、情報を詰めすぎているケースが考えられます。
ホームページへ訪問してもらったからには「自社について全部知ってもらいたい」と考えがちですが、情報量が多いとユーザーは読むだけで疲れてしまい、途中で離脱したり「自身が欲しい情報」が見つからないと感じた時点で閲覧をやめてしまうため注意をしましょう。
基本的には軸となる事業・サービスについて、簡潔に「特徴・メリット」を伝えることが重要。
また企業側から行動を促さない限り、ユーザーが勝手に問い合わせを行うことはないと考えましょう。
そのため「問い合わせはこちら」「まずは無料請求」など、最終的なゴールとなる行動をしっかりと促すことが大切です。
2.ブログで集客できない場合
ブログで集客ができていない場合は、下記の原因が考えられます。
- ユーザーの求める情報を発信していない
- SEO対策ができていない
とくに「ブログ=スタッフ日記」と勘違いしている方は注意をしましょう。
集客を目的にしたブログを更新するのであれば、ユーザーに役立つ情報を発信し、まずはアクセスを集める必要があります。
仮に工務店のブログであれば、「家づくりで注意すること」「家づくりを安く抑えるコツ」などが役立つ情報。
またユーザーが検索した際に、自社ブログが検索結果の上位順位に表示されることも重要です。
そのため検索エンジンにむけた「SEO対策」も必須で取り組むようにしましょう。
3.Facebook・Instagramで集客できない場合
Facebook・InstagramといったSNSで集客できない場合は、下記の原因が考えられます。
- ユーザーの求める情報を発信していない
- 画像・動画に訴求力がない
- 質の低いフォロワーを集めている
ブログと同様に、Facebook・Instagramでも「ユーザーに役立つ情報発信」が重要。
なぜなら近年のユーザーは、検索エンジンに加えてSNS上でもリサーチを行っており、「役立つ・興味をもつアカウント」に対していいねやフォローを行うためです。
またSNSでは画像や動画の質も求められます。とくにここ数年では、個人アカウントでもコンテンツの質が高まっているといえるでしょう。
したがって企業アカウントとして見劣りしない程度の画像加工・画質などを意識し、視覚的にも興味をもたせるアカウント設計が大切です。
4.チラシで集客できない場合
チラシで集客できない場合は、下記の原因が考えられます。
- インパクトがない・訴求力の弱いデザイン
- 配布する地域・ターゲティングが間違っている
昔から広く活用されているチラシ配布・ポスティングですが、集客効果を得るには「お客さまが瞬時に興味をもつこと」が重要。
お客さまは日頃から数多くのチラシを受け取っており、大半の方は中身をじっくりと見ずに捨てています。
そのためターゲット層が「求めている情報」を瞬時に見られるデザインを意識しましょう。
またチラシの配布場所によっても集客効果は大きく変化します。
配布時間・季節など外的要因も考えられるため、できるだけ複数の配布パターンを検証し、最も反応が得られる条件を探していきましょう。
集客できないときのチェックリスト
つづいて、集客できない場合に確認すべき項目をチェックリスト形式で紹介していきます。
オンライン集客・オフライン集客の両方から解説していますので、自社に合わせて活用しましょう。
オンライン集客
オンライン集客でうまくいかない際は、まず以下の項目を確認しましょう。
- 自社ページ・アカウントにしっかり誘導できているか
- 予約・来店につなげる導線が作られているか
- 媒体の特性を活かしているか
- 長期的な期間で成長しているか
- 効果検証・アクセス解析を行っているか
オンライン集客では「どの程度のアクセスがあるのか」「どの程度の予約数を獲得できたのか」など、成果を数値で判断できる点がメリット。
そのため成功要因・失敗要因を数字から判断することが重要です。
また手法ごとにメリット・デメリットがあるため、認知を広げる施策・予約につなげる施策など、上手に使い分ける必要があります。
このような戦略設計はWebマーケティングの豊富な知識・経験が必須のため、プロであるWebマーケティング会社へ依頼することをおすすめします。
オフライン集客
オフライン集客でうまくいかない際は、まず以下の項目を確認しましょう。
- 外観・内観が清潔な状態か・来店意欲が湧く雰囲気か
- メニューが見やすい・おすすめ商品がわかりやすいか
- 従業員の接客態度が丁寧であるか
- 次回の来店を促す施策を行っているか(クーポンなど)
- 新型コロナウイルスの対策を行っているか
オフライン集客では、まず外観・内観の雰囲気を整えることが重要です。
もちろん店舗のコンセプトに沿っていることが大切なため、自社の魅力を最大限に引き出しつつ、清潔感のある雰囲気を出しましょう。
また次回も来店したいと思わせるには、次につながるクーポン配布や、来店後のアプローチが必須。
仮に公式ライン・メルマガの登録を行えば、店舗側からアプローチが行えるため、店舗型ビジネスでもWebを活用した集客施策を取り入れるようにしましょう。
企業が「集客できない」を抜け出す戦略4ステップ
ここまで集客できない原因や解決策について紹介してきましたが、最後に集客効果を高める具体的な戦略を紹介します。
以下の4ステップから解説していきますので、順番に確認していきましょう。
- ビジネスのゴール設定
- お客さまのニーズ調査
- 商品・サービスの見直し
- テストマーケティングの実施
1.ビジネスのゴール設定
集客を成功させるには、はじめに「最終的なゴール設定」を行いましょう。
具体的には、以下の項目を考えることが重要です。
- 期限
- 目標売上
- 集客数(購入数・問い合わせ数)
ゴールが不明確な状態では、施策の方向性が定まらず、集客がうまくいかない場合に適切な改善を実施できません。
またゴールを設けていないと、そもそも既存顧客へのアプローチなのか、新規顧客へのアプローチなのかも定まらないでしょう。
集客目的に応じて手法を選択することが大切なため、明確なゴール設定を設けることは必須です。
2.お客さまのニーズ調査
どのジャンルにおいても、お客さまに自社商品・サービスが求められることでビジネスが成り立っています。
そのためお客さまが何を求めているのかを調査し、自社商品に当てはまっているのかを改めて確認しましょう。
また具体的なニーズを調査するには、実際に自社商品を購入した既存顧客へアンケートを取ることがおすすめです。
既存顧客からの意見では、購入のきっかけや・自社を知ったきっかけが引き出せるため、ユーザーがどのような行動を経て購入に至ったのかを考えられます。
3.商品・サービスの見直し
お客さまのニーズ調査を行うと、自社商品・サービスで改良すべき点が見つかることもあるでしょう。
また競合と比較したうえで、より良いサービスが見つかる可能性もあります。
このような場合は競合他社と比較しながら、自社の強みを最大限引き出せるようにビジネスを見直すことが重要です。
とくに近年はトレンドの流れがはやく、お客さまのニーズも常に変化しています。
トレンドに沿うだけで成功するとは限りませんが、新しいニーズがうまれる可能性も秘めているため、日々の情報収集を行うことも大切にしましょう。
4.テストマーケティングの実施
新しい集客施策を行う際は、試験的なテストマーケティングからはじめましょう。
なぜならどの施策においても、実行するまでは正確な成果が判断できないためです。
仮に予算の大部分を失ってしまえば、後戻りできない状態になってしまいます。
しかし一部の地域・媒体によってテストマーケティングを挟むことで、どの程度の集客につながるのかが判断できます。
また実践したうえで、改善策・新規案を考えられるといったメリットがあるため、まずは少ない予算で効果検証するようにしましょう。
まとめ
本記事では、企業が集客できない原因をピックアップし、「集客できない」を抜け出す戦略を紹介してきました。
集客できない状態を抜け出すためには、市場調査や顧客のニーズ調査を行い、求められる商品・サービスを提案することが重要です。
そのため、事前にしっかりと調査したうえで具体的な施策や戦略を考えるようにしましょう。