ホームページからの集客や購買を促進させるためには、アクセス解析が必要です。
しかし、アクセス解析の具体的な実施方法を知らない場合は、何から手を付ければいいか悩んでしまうでしょう。
アクセス解析を実施して、ユーザーの行動や属性を把握すれば、コンバージョンへつながるようにホームページを改良できます。
ホームページからの資料請求や問い合わせなど、コンバージョン率を向上させるために、アクセス解析の具体的な手順を確認しておきましょう。
この記事では、アクセス解析でホームページを改善する6つの手順を詳しく解説します。アクセス解析でわかることやおすすめの解析ツールもあわせて紹介しますので、ホームページからの集客力を高めるために参考にしてください。
アクセス解析を行う目的と必要性は?
そもそもアクセス解析とは、Webサイトにアクセスしたユーザーの属性や行動を分析することです。
ホームページをアクセス解析すれば、自社サイトを訪れたユーザーが「どのような目的で」「どの程度サイト内に滞在し」「どのようなアクションを起こしたか」など詳しい行動過程を把握できます。
アクセス解析を実施することで、ユーザーの離脱率が高いページやコンバージョンへつながるページ、閲覧数が多いページを数値で可視化できます。
「なぜアクセス解析を行うのか?」と、ホームページを改善するべきか悩んでいる方は、アクセス解析を行う目的と必要性を理解しておきましょう。
ホームページのアクセス解析を行う目的
ホームページのアクセス解析を行う目的は、アクセス数やコンバージョン率を向上させることです。
ユーザーのアクセス数を集めるためには、魅力的なデザインや内容にサイトを改善する必要があります。
店舗であれば転倒にポップ広告を設置したり呼び込みをしたりと、来店を誘導するためにさまざまな施策を実施できます。
対してホームページによる集客は、SEO対策やサイト内のレイアウトやデザインの変更など、サイトの露出度とアクセス数を向上させる施策が効果的です。
ホームページのアクセス数やコンバージョン率を向上させるために、アクセス解析を行って、より魅力的で露出度の高いサイトへ改良しましょう。
ホームページのアクセス解析が必要な4つの理由
ホームページのアクセス解析が必要な理由は、次のとおりです。
- Webサイトの現状を把握するため
- Webサイトの課題を発見するため
- ユーザビリティを向上させるため
- 成果につなげるため
それぞれアクセスの必要性を確認して、ホームページを改善するべきか検討しましょう。
1.Webサイトの現状を把握するため
ホームページのアクセス解析が必要な理由は、自社サイトの現状を把握するためです。
ホームページの現状を把握していない状態で目標を掲げても、「具体的にどの程度まで数値を増やせばいいのか」と、明確なゴールが見えません。
自社サイトにおけるアクセス数やコンバージョン率・離脱率など、ユーザーのアクションを数値化することで、改善に向けた施策を実行できます。
2.Webサイトの課題を発見するため
2つ目の理由は、Webサイトの課題を発見するためです。
自社サイトのアクセス数が伸びなかったりSEO順位が上昇しなかったりと、ホームページ運営が順調に進まない場合は、アクセス解析を怠っている可能性が高いです。
アクセス解析を行えば、PV数やコンバージョン率・サイトへの流通経路を可視化できるため、Webサイトの課題を早期発見できます。
ホームページに問題がある状態で運営を続けるのではなく、課題を早期発見してサイトを改善するためにアクセス解析が重要です。
3.ユーザビリティを向上させるため
3つ目の理由として、ユーザビリティを向上させる目的があります。
ユーザビリティは、ユーザーの求めているニーズを満たしてストレスなく使用できる「使いやすさ」を表します。
Webサイトの露出度を高めるために、ユーザーのニーズを理解してユーザビリティを向上させることが大切です。
アクセス解析を行えば、ホームページを訪れるユーザーのニーズを把握して、ユーザビリティを向上させる施策を実施できます。
4.成果につなげるため
ホームページから集客して早く成果につなげるためにも、アクセス解析が必要です。
サイト運営の際には、次のような数値を重視している企業も多いでしょう。
- 問い合わせ件数
- アクセス数
- 滞在時間
アクセス解析を行えば、上記の数値を可視化して成果につなげるための改善を実施できます。
たとえば、問い合わせ件数が増えない場合は、CTA(コール・トゥ・アクション)の設置場所や文言に問題があるのかもしれません。
ほかにもアクセス数が課題の場合は、コンテンツの魅力が不足しており、SEO対策を徹底できていない可能性があります。
ホームページのアクセス解析でわかること
ホームページのアクセス解析を行えば、次のような内容がわかります。
- ユーザーの行動
- ユーザーの属性
- PV数
- CV数
- 検索キーワード(クエリ)
- 被リンクの状況
- SEOクリック数・掲載順位
上記の内容を可視化できれば、ホームページを改善してより集客力の高いサイトへ改善できます。
ユーザーの行動
アクセス解析を行えば、ホームページを訪れたユーザーの行動を把握できます。
リアルタイムでホームページを閲覧しているユーザー数や行動、閲覧数が高いページや離脱率の低いページをユーザーの行動から読み取ることが可能です。
また、どのような過程でホームページへアクセスしたのか、ユーザーの流入経路も把握できるため、広告戦略やSNS戦略の成果を確認できます。
広告を掲載していても広告からホームページへ流入するユーザーが少ない場合は、広告出稿の費用対効果が低いため、掲載を止めたほうがいいでしょう。
反対に流入率が高い流入経路は、ホームページへのアクセス数を増加させられるメディアとなるため、広報戦略に注力することをおすすめします。
ユーザーの属性
アクセス解析によって、ホームページを訪れるユーザーの行動だけでなく属性を把握できます。
アクセス解析によって把握できるユーザーの属性は、次のとおりです。
- 年齢
- 性別
- アクセスしているデバイス
- アクセスした地域・エリア
- 興味関心
上記は一例であり、アクセス解析によってユーザーの属性や興味関心などの特性を把握できます。
そのほかにも、セッション数やページビュー数・直帰率などの情報も把握できるため、コンバージョン率が高いユーザー属性を測定することも可能です。
ホームページのアクセス解析によってユーザーの属性を把握すれば、ターゲットユーザーのニーズや行動パターンを可視化して、コンテンツ制作やマーケティング戦略を最適化できます。
PV数
PV(ページビュー)数は、ホームページ内のページが何回閲覧されたかを表す数字です。
特定のページだけPV数が高い場合は、ユーザーの興味を惹きつけるコンテンツやデザインが使用されている可能性が高いです。
反対にPV数の低いページは、ページへの流動が悪いかコンテンツやデザインに問題があるため、改善の余地があります。
CV数
CV(コンバージョン)数は、ユーザーが特定のアクションを行って成果に達した回数を示した数値です。
たとえば、問い合わせフォームの送信や資料請求・商品の購入など、ホームページ内における成果がコンバージョンに当てはまります。
アクセス解析によってCV数を把握すれば、ユーザーがコンバージョンしやすい仕様にホームページを改善できます。
ユーザーの行動やPV数・CV数などのデータを総合的に分析して、コンバージョンにつながるホームページへ改善することが大切です。
検索キーワード(クエリ)
アクセス解析を実施すれば、ユーザーが検索エンジンからホームページへ訪れるにいたった検索キーワード(クエリ)を把握できます。
どのようなキーワードで検索してホームページへたどり着いたのか、ユーザーの検索意図を把握できれば、SEOを強化しサイトの露出度を高められます。
被リンクの状況
ホームページのアクセス解析では、被リンクの状況を可視化できます。
被リンクとは、外部のページやサイトに自社サイトのリンクが貼られていることです。被リンクは、SEOの評価を高める要素の一つであるため、どのようなサイトに自社サイトへの誘導リンクが貼られているか確認しておくことが大切です。
引用元や参照元として被リンクを貼りたくなるような良質なコンテンツを作成すれば、SEOの評価を高めてホームページの露出度を高められるでしょう。
SEOクリック数・掲載順位
ホームページのアクセス解析でわかる内容として、SEOクリック数や掲載順位が重要な項目です。
アクセス解析ツールである「Googleサーチコンソール」では、次のような項目でSEOのクリック数や掲載順位を表示します。
項目 | 内容 |
表示回数 | 特定のキーワードで検索した際に、自社サイトが検索結果ページに表示された回数 |
クリック数 | 検索結果に表示されて、ユーザーが実際にホームページへアクセスした回数 |
掲載順位 | 検索結果ページに表示される平均順位 |
SEOに関する数値をアクセス解析で把握してSEO対策を行えば、ホームページの露出度向上につながります。
ホームページをアクセス解析で改善する6つの手順
ホームページをアクセス解析で改善する際には、次の6つの手順で行いましょう。
- 現状を把握する
- 目的を明確化する
- 改善点を選定する
- アクセス解析を実施する
- 改善策を実施する
- 改善策を評価する
スムーズにアクセス解析を実施できるよう、各手順を確認しておいてください。
手順1.現状を把握する
ホームページのアクセス解析を実施する前に、まずは現状を把握する必要があります。
問い合わせフォームからの送信件数やホームページから商品購入が決定した件数など、現在把握できる情報をまとめましょう。
ホームページ運営の現状を把握することで、対策するべき課題や施策を実行する目的が明確になります。
アクセス解析を行うために、まずは現状を把握して課題点を浮き彫りにしましょう。
手順2.目的を明確化する
ホームページの現状を把握したあとは、アクセス解析を行う目的を明確化しましょう。
現状から見て「どのような数値を向上させるべきか」「何を強化すれば成約につながるか」など、アクセス解析によって強化するべきポイントを見つけることが大切です。
たとえば、PV数の低さが課題の場合は、コンテンツの魅力が不足しているかSEO対策が不十分かなど、課題を仮定しましょう。
仮定した課題から、何に注力するべきか方向性を定めれば、ホームページのアクセス解析を行う目的を明確化できます。
手順3.改善点を選定する
アクセス解析の目的を明確化できたら、現在のホームページ内で改善するべきポイントを選定しましょう。
たとえば、PV数は高いがコンバージョンにつながらない場合は、成約にいたるまでの押しが弱かったり離脱しやすいコンテンツだったりと、現在のホームページに原因があるはずです。
改善点を選定して、どのように対処するか施策を考案することで、より良質なホームページへ改善できます。
手順4.アクセス解析を実施する
改善点を選定したら、いよいよアクセス解析を実施する段階です。
手順1〜3までに立てた仮説をもとに、アクセス解析結果と照合して、課題や目的の方向性が間違えていないか確認しましょう。
アクセス解析結果によって、ホームページの現状が浮き彫りになるため、実際に対処するべき改善点を見直せます。
手順5.改善策を実施する
アクセス解析結果をもとに改善点に対する施策を考案したあとは、実際に改善策を実施しましょう。
たとえば、CTAの設置位置や問い合わせフォームへの誘導の変更、離脱要因になるリンクの削除などが挙げられます。
施策を実施して終わりではなく、実際に改善策を実行して、どのような効果が得られたか検証することが大切です。
手順6.改善策を評価する
改善策を実施したあとは、再度アクセス解析を行って施策を評価する必要があります。
PV数の低さが課題であった場合は、施策を実行したあとにユーザーのアクセス数が変動したか、アクセス解析で結果を確認しましょう。
ホームページをより良質なコンテンツへと改善していくためには、ただ施策を実施するだけでなく、効果を測定して改善するPDCAサイクルが重要です。
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
ホームページ改良におすすめのアクセス解析ツール5選
ホームページのアクセス解析を行う際には、解析ツールを利用する必要があります。
数多くのツールが出回っている市場で、特におすすめのアクセス解析ツールは次の5つです。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
- Similar Web
- FC2アクセス解析
- アクセス解析研究所
それぞれの特徴を解説しますので、アクセス解析ツールを選ぶときの参考にしてください。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。
無料で利用できるにもかかわらず、高性能かつ多機能なツールであり、中小企業や大企業・個人事業主と多種多様なユーザーからシェアされています。
また、Googleアナリティクスは無料プランだけでなく、大規模サイト向けの有料プランも用意されています。
無料プランでも十分にアクセス解析を実施できますが、PV数が多い大規模サイトや通販サイトの場合は、有料プランの利用を検討しましょう。
参照:お客様のビジネスに適した分析ツールとソリューション – Google アナリティクス
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、Googleが提供しているアクセス解析ツールです。
Googleでの検索順位を可視化したり検索キーワードやクリック数・流入経路を把握したりと、ホームページへ訪れるまでの動向を分析できます。
対してGoogleアナリティクスは、ユーザーがホームページを訪れたあとの動向を分析する解析ツールなので、Googleサーチコンソールと併用することでより高精度な解析を実現します。
Similar Web
Similar Webは、自社サイトだけでなく競合サイトの解析も行えるアクセス解析ツールです。
自社サイトと競合サイトを比較する機能が備わっており、専門的な知識がなくとも競合と比較しホームページを改善できます。
無料プランでも十分にアクセス解析を行えますが、有料プランにはアプリ解析や業界解析など、さらに高精度な解析機能が備わっています。
参照:Webサイトトラフィック – Webサイトをチェック&分析| Similaweb
FC2アクセス解析
FC2アクセス解析は、SEO対策に活用できる次のような機能が備わったアクセス解析ツールです。
- リアルタイム解析
- ソーシャル解析
- クリック解析
リアルタイムのアクセス状況を把握したり、人気キーワードの傾向をつかんだり、アクセス解析結果をもとにSEOを強化できます。
また、シンプルな操作性が特徴的で、はじめてアクセス解析ツールを利用する方でも導入しやすいでしょう。
参照:FC2アクセス解析 – 無料アクセス解析レンタル/SEO対策
アクセス解析研究所
アクセス解析研究所は、無料で利用できるアクセス解析ツールです。
リアルタイムでのアクセス解析を実施し、スマートフォンから結果を確認できます。さらに解析データをGoogleドライブに保存できるため、社内での情報共有を円滑化します。
また、ホームページへアクセスしたユーザーに名前をつけて追跡できるため、見込み顧客へのマーケティング戦略や既存顧客へのカスタマーサクセスに活用できます。
アクセス解析結果から成果につながるホームページへ改良しよう!
アクセス解析を実施すれば、ホームページの課題やユーザー動向を把握できるため、成果へつながるコンテンツ作成・施策の実行が可能です。
解析結果からユーザーニーズを把握すれば、ユーザビリティを向上させてコンバージョンへつなげられます。
アクセス解析を実施する際には、改善策を実施するだけでなくPDCAサイクルを繰り返し、ホームページ改良を繰り返すことが大切です。