売上目標の正しい立て方5選!得られる効果や設定方法を解説

マーケティング戦略の基本|市場調査
  • URLをコピーしました!

売上目標の達成率が悪い

社員がなかなか意欲的に働いてくれない

上記のようなお悩みは、誤った売上目標の設定が大きな原因かもしれません。

たしかに忙しい時間のなかで、適切な目標を立てるのは難しいことですよね。

しかし、社員のモチベーションを上げて目標達成率を高めるには、現場の声を聞いて過去の実績の背景にある事象を理解し、適切に売上目標を立てる必要があります。

今回の記事では、社員のやる気を底上げし、業績を上げるために欠かせない売上目標の正しい立て方を解説しました。

「社内の仕事に対する意識を高めたい」「今後の売上を伸ばしていきたい」と考えている経営陣や中間管理職の方は必見です。

目次

売上目標とは

売上目標とは、企業や個人が一定の期間内で達成すべき金額や販売量のことです。

中期的、短期的に売上目標を立てることで、効率的に企業の成長を促せます。

また、目標の達成率や進捗具合を見て適切に経営現状を把握し、具体的な行動指針を定めることが可能です。

売上目標は年度ごとに設定され、それをもとに月次と週次、場合によっては日ごとに目標値が割り振られます。

社員の足並みを揃え、同じ目標に向かって効率的な業務を行うためにも必要不可欠です。

売上目標を正しく設定すると得られる3つの効果

売上目標を正しく設定すると得られる3つの効果

売上目標を正しく設定すると、さまざまなメリットが得られます。

なかでもこの章でご紹介する3つの効果は、正しい売上目標が与える大きなメリットとして理解しておくべきです

一つずつ解説していきますので、しっかりと効果を理解したうえで、正しい売上目標の立て方を知りましょう。

1.社内全体のモチベーションを上げられる

売上目標を正しく設定できれば、社内全体のモチベーションを上げられます

成長を実感しながら目標を達成できれば、社員は達成感を得られて仕事への向き合い方が変わってくるでしょう。

しかし、明らかに達成不可能と思われる売り上げ目標は、返ってやる気を削ぎ落とします。

逆に目標が低すぎても、成長を実感できずに怠けたり手を抜いたりする原因ともなるでしょう。

社員のモチベーションを保ち業績アップにつなげるためには、適切に売上目標を設定することが大切です。

2.戦略的に仕事ができる

売上目標を正しく設定すると、目標達成に向けて戦略的に仕事が可能です。

社員は売上目標を達成するために必要な行動を能動的に考え、計画的に業務を進められるようになります

また、目標を達成できなかった場合は、未達の原因を考えて次に生かせるよう業務を改善していくことが可能です。

このように、戦略的に業務を進めるためには、正しい売上目標が欠かせません。

3.利益を増やせる

期待値を含めた適切な売上目標は、利益を増やす起爆剤ともなり得ます。

社員のモチベーションが上がり、戦略的な仕事で売上を伸ばせられれば利益も増えていくでしょう

利益を生み出す売上目標は、企業の成長に欠かせません。正しい立て方を知り、社内全体の力を底上げしましょう。

売上目標の設定を誤る2つの原因

売上目標の設定を誤る2つの原因

誤った目標設定を行う経営陣や中間管理職の方が、非常に多くいらっしゃいます。

しかし、これは仕方のないことでもあるでしょう。なかなか忙しくて現場の声を聞けないこともありますし、目標を立てるには考える時間が不足している場合もあります。

ただ、適切な目標設定を行わない限り業績は伸びません

ここでは、売上目標の設定を誤る2つの原因について解説します。

1.過去の実績について的確に原因を理解していない

過去の業績をもとに、次年度の売上目標を立てる企業も多いでしょう。たしかに前年よりも大きな数字を目指すことで、企業の成長につながることは事実です。

しかし、過去の実績の背景にある原因を的確に理解しないと、適切な売上目標を設定することは不可能でしょう。

たとえば、一時的な大流行による需要の増加や社会情勢による特需、天候などの理由で売上が伸びた年があるとします。その背景を理解せずに次年度の売上目標を前年より高く設定してしまうと、非現実的な目標となってしまいます。

売上目標を立てる際に過去の実績を参考にするのであれば、その背景をきちんと理解しておかなければなりません

2.トップダウンの目標で現場の声を取り入れられていない

トップダウンとは、上層部の意思決定に下層部が従う構図のことをいいます。

企業内で売上目標を設定するのは、上層部である経営陣や中間管理職の方が多いでしょう。そのため、現場の声を取り入れられていないケースが多く見受けられます。

経営陣の理想を目標にしても、現場では非現実的な目標でしかありません結果的に社員はやる気をなくし、企業全体の成長をストップさせてしまいます。

できる限り、現場に立つ社員の声やマネージャーの意見を取り入れることが大切です。

まずは売上目標について正しい考え方を知ろう

まずは売上目標について正しい考え方を知ろう

売上目標を正しく立てるためには、まず正しい考え方を知らなければ始まりません。

売上目標は、社内全体の足並みを揃えて同じ目標に向かい、業務を効率的に進めていくうえで欠かせない行動指針となります。

そして売上目標をいくら高めに設定しても、企業にとって本当に重要なのは利益です。

売上目標をどんなに高く掲げたとしても、利益が出ないようであれば意味がありません。

たとえば、売上が10億円でも経費が9億円かかっていれば利益は1億円です。反対に、売上が5億円でも経費が1億円であれば、4億円の利益がもたらされます。

このように、売上だけ上がっても利益がなければ企業の成長にはつながらないため、利益率を考慮して売上目標を考える必要があります。

売上目標は利益を増やすため!この考え方を抑えたうえで、売上目標の正しい立て方を解説していきます。

正しい売上目標の立て方5選

正しい売上目標の立て方5選

具体的な売上目標の立て方を解説していきます。

以下の5つのポイントを抑えながら設定していくことで、利益につながりやすい売上目標に近づけます

  1. 経営計画や事業計画を確認する
  2. 必要な利益を明確にする
  3. 過去の売上データを参考にする
  4. 現場の意見を反映させて現実的な売上目標を立てる
  5. 状況や進捗に合わせて行動や目標を改善していく

正しい売上目標を設定し、社員のやる気と企業の成長を促進させたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.経営計画や事業計画を確認する

正しい売上目標を立てるには、まず経営計画や事業計画を確認する必要があります。

たとえば、資金や人材が必要となる新規事業が発足される場合は、他部署にて売上目標を高めに設定し企業の業績を落とさないための工夫が必要です。

反対に、新規事業に注力したい場合は他部署の売上目標を抑えることも一つの方法でしょう。

時代とともに事業内容も変化するため、正しい売上目標を立てるには経営計画や事業計画をしっかりと確認することが重要です

2.必要な利益を明確にする

必要な利益を明確にすることは、正しい売上目標を立てるうえで欠かせません。

まずは事業ごとに最低限必要となる利益を明確にし、損益分岐点を洗い出しましょう。それから前年比の数字や期待値も含めて売上目標を設定します。

また、売上目標は企業の利益を増やすための施策です。売上が増えれば利益も増える状態でなければ意味がありません。

売上目標を達成するために多額の費用を使って「売上目標は達成したのに、利益が増えていない」という事態に陥るのは避けたいですよね。そのため、売上目標を達成するために必要な経費を予測しておくことも、利益を担保するために必要な業務です。

3.過去の売上データを参考にする

企業が成長していくためには、過去の成績を超えていかなければなりません。そのため売上目標を設定する際は、過去の売上データを参考にしましょう。

数年前から前年までの過去の売上を詳細に分析し、現状の見込み客や案件の進捗率を考慮して売上予測を立て、現実的な売上目標を設定します。

しかし、過去の売上データを参考にする際は注意が必要です。もしかすると前年の売上は、何かしらの出来事によって特需ともいえる爆発的なニーズが発生しただけの場合もあります。その年の流行や社会情勢、周りの企業のトピックなどを考慮して売上目標を定めましょう

また、売上予測を算出した際に売上目標との差が生じる場合があります。売上目標が予測よりも低ければ、目標を高めに設定し直すなどの調整が必要です。反対に、売上予測をはるかに超えた売上目標であれば、目標値を下げる処置も必要でしょう。

4.現場の意見を反映させて現実的な売上目標を立てる

正しい売上目標を立てるうえで、現場の声を聞くことは非常に重要です。

現場の意見を反映しないと、上層部の理想ばかりが先行して非現実的な目標になりかねません。到達が見込めない目標は、社員のやる気を削ぎ落とし業務効率や売上の低下につながります

社員のモチベーションと売上を上げていくためにも、現場の声を聞いて実現可能な売上目標を設定することが大切です

また、働く社員はそれぞれでスキルが異なるため、場合によってはチームとしてではなく個々に目標を設定する必要もあるでしょう。現場で働いている社員の声を聞き、どのような設定方法が適しているか見定めるのも、経営陣や中間管理職の方の役目です。

5.状況や進捗に合わせて行動や目標を改善していく

売上目標を立てたあとも現場の状況や進捗を確かめながら、行動や目標自体を改善していく必要があります

たとえば売上目標に対して進捗が悪ければ、うまくいっていない原因を突き止めて改善策を講じましょう。目標を達成するために再度計画を練り直し、より効率的に業務を進めることが可能です。

また、急な社会情勢の変化や時代の流行などによるニーズの変動は、当初の売上目標に大きな影響を与えます。売上がガクンと下がることもあれば、一気に上がって目標値を上回ることもありえるでしょう。その際は、目標自体を変更する必要も出てきます。

売上目標が未達になる3つの理由とその改善策

売上目標が未達になる3つの理由とその改善策

売上目標を正しく設定することで、大きなメリットを得られます。しかし、ほとんどの企業では売上目標を達成できていません。

ではなぜ、売上目標が未達に終わってしまうのでしょうか。

ここでは未達となる原因を3つに分けてご紹介します。改善策も含めて解説しているため、ぜひ参考にしてください。

1.見込み客が不足している

見込み客とは、自社製品に興味があり、近い将来その商品を購入する可能性が高いお客さまを指します。

この見込み客が不足していると、目標が未達に終わる確率が高いでしょう。

そのため、見込み客を増やす必要があります。

✔︎改善策

自社製品の品質を高めたり、Webサイトを強化したりしよう。

2.案件の管理が不十分である

見込み客を獲得していても、案件の管理が不十分であれば意味がありません。

企業では常に多くのプロジェクトが進んでいます。

適切に案件を管理できていないと、営業活動が滞ったり、連携ミスで対応が遅れたりします。

結果的に社内での業務効率が落ちて、目標が未達となってしまうのです。

✔︎改善策

案件の管理をスムーズに行うためには、ツールやシステムを取り入れてタスクを可視化しよう。

3.目標設定が高すぎて社員がやる気をなくしている

売上目標が高すぎるが故に、社員のやる気が削がれているケースもあります。到達が見込めない売上目標は、返って業務効率を落としかねません

このような事態に陥るのは、現場の声を適切に汲み取れていなかったり、過去の実績の背景を正しく理解できていなかったりすることが原因です。

✔︎改善策

再度正しい売上目標の立て方を見直し、社内の士気を上げられるよう改善してみましょう。

売上目標を正しく設定するためにITツールを活用しよう

売上目標を正しく設定するためにITツールを活用しよう

売上目標を正しく設定するために、ITツールやシステムの導入を検討しましょう。

過去の売上データを詳しく分析したり比較したりできるため、効率的に売上目標を立てられます。

また、日々の業務や成績を可視化できるため、目標達成に向けた具体的な行動を考えることが可能です。売上目標の達成に必要な案件数や行動量などがわかれば、現場の販売員や営業スタッフも納得しやすく、モチベーションの向上にもつながるでしょう。

社員のやる気が上がれば自然と目標達成に近づき、売上と利益の両方を増やせます。

売上目標の立て方に関するよくある質問

売上目標の立て方に関するよくある質問

売上と利益の違いは何?

売上とは、本来の事業で商品やサービスが売れた合計の収入です。利益は、売上から経費を引いた企業の手元に残るお金です。

売上目標と売上予測は何が違うの?

売り上げ予測とは、過去のデータや現状の見込み客を分析して、達成できるであろう売上金額を算出した予測です。売上目標は、売上予測に期待値を含めた目指すべき売上金額で、社員の足並みを揃えたりスキルアップを狙ったりする指標でもあります。

売上の目標設定は必要?

必要です。企業に十分な利益をもたらすためには、欠かせません。売上目標を正しく設定することで、社内全体の足並みを揃えて効率化したり、社員のモチベーションを高めて意欲的に仕事をさせたりできます。

売上目標は前年比の何%が適切?

前年比の120%に設定する企業が多いようです。ただし、前年の実績には特別な背景が隠れている可能性があるため、それを正しく理解したうえで売上目標を設定しましょう。

売上目標を達成するにはどうすればいい?

まずは正しい売上目標の設定が必要です。前年比や過去のデータを参考に売上予測を立て、現場の声を取り入れながら現実的な目標値を立てましょう。それから目標達成に向けて業務の効率化を図り、進捗率を見ながら行動計画を立てましょう。

まとめ

正しい売上目標を設定し、社員の足並みを揃えて企業の利益を増やしましょう!

売上目標を正しく設定することは、企業の利益を増やすことに直結します

上層部だけで決めた非現実的な理想の売上目標ではなく、現場の声を取り入れた現実的な売上目標にすることで、社員のやる気も作業効率も飛躍的に上がるでしょう。

また、過去のデータを参考にする際は、その時代に起こったトピックや特需を理解しておくことも大切です。

この記事を参考にして正しい売上目標を立て、会社も社員も成長できる企業を目指してください。

Please share
  • URLをコピーしました!
目次