今や企業の顔ともいえる存在となったホームページ。企業のイメージや商品、サービスの価値を向上させるためには、ホームページのブランディングを行うことが必須になります。
しかし、「ブランディングってどんな効果があるの?」「具体的に何をすれば良いのだろう」という悩みをお持ちの企業様も多いと思います。
今回は、ホームページのブランディングを行うメリットや実践的手順を徹底解説!制作会社にブランディングを依頼する際に注意すべき点もご紹介します。
ホームページのブランディングを検討している方や、ブランディングのメリットや手法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください!
ホームページのブランディングとは?
ホームページのブランディングとは、そもそもどういったものなのでしょうか。ブランディングやWebブランディングについて、詳しく解説していきます。
ブランディングって何?
ブランディングとは、企業が独自のブランドをつくり、自社の価値向上や他社との差別化を目指すマーケティング戦略のこと。
ここでいうブランドとは「他と区別できるもの」という意味で、ブランディングはブランドをつくりあげ、自社の強みや魅力を世間にアピールする活動のことをいいます。
Webブランディングの役割
ブランディングのなかでもWebブランディングとは、自社のホームページやWeb広告、SNSなどを利用してブランディングを行うことを指します。
Webが普及する前、企業が主にブランディングに利用していたのは、テレビCMやラジオ、新聞、雑誌などのマス広告。
しかし、マス広告には、情報を発信する時間やスペースが限られているにもかかわらず、多額のコストがかかるといった弱点がありました。
Webブランディングには、こういったマス広告の弱点を補い、新規ユーザーを獲得する役割があるのです。
ホームページのブランディングを行う7つのメリット
ホームページのブランディングを行うメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。
1.問い合わせ件数の増加につながる
ホームページのブランディングを行う一番のメリットは、自社や自社の商品、サービスに付加価値を付けられること。
ブランディングによってコンテンツが充実し、ユーザーにより良いイメージを与えられるサイトになれば、競合他社との差別化が可能になり、問い合わせ件数の増加につながります。
また、不特定多数にアプローチするマス広告に比べ、ホームページには確度の高いユーザーを獲得できるというメリットも。ホームページを訪れるユーザーのほとんどは、検索という能動的な行動を経ているため、自社に興味のあるユーザーを獲得しやすいのです。
ブランディングを行ったホームページを公開すれば、日本だけでなく全世界に向けて自社の強みや魅力を発信することが可能となり、自社に興味を持つ多くのユーザーに時間をかけずにアプローチできます。
2.価格競争を回避できる
競合他社と自社を差別化する最も簡単な方法は、商品やサービスの価格を下げることですが、それでは利益が生まれにくくなります。
そこで効果的なのが、ホームページのブランディング。ブランディングにより、企業や商品、サービス自体に価値を感じてもらえれば、競合他社との価格競争に巻き込まれず、強気な価格設定を打ち出せます。
また、ブランディングにより既存の顧客が自社のファンとなれば、価格に関係なく商品やサービスが選ばれ、リピートにつながりやすくなります。
3.詳細な情報を訴求できる
Web広告が普及する前、主にブランディングに利用されていたテレビCMやラジオ、新聞、雑誌などのマス広告には、情報を発信できる時間やスペースが限られるという弱点がありました。
それに対し、時間やスペースに制限がないホームページでは、発信したい情報をどれだけ発信するのかを自社で決められます。
また、ホームページでは以下の手法を組み合わせて使用できます。
- 写真
- イラスト
- テキスト
- 動画
- 音声
このように、マス広告に比べ、さまざまな表現方法が可能なホームページには、より詳細な情報を伝えたい方法で訴求できるというメリットもあります。
4.改善が行いやすくなる
ホームページでは、訪れたユーザーの傾向や行動などのアクセス解析が行えます。
数字による分析を行うことで、自社のターゲット層に的確にアプローチするための改善案を打ち出すことが可能に。そしてその改善案を実行できれば、ホームページをよりブランディングに効果的なメディアとして成長させられます。
また、収集したデータはホームページだけでなく、SNSやメールマガジンなどのさまざまな販促施策に活かすことも。
つまり、ホームページのブランディングを行うことで、費用対効果の高い施策を実行できるのです。
5.コストを削減できる
数十秒のテレビCMや、小さなスペースを購入する新聞広告などのマス広告は、情報を発信する時間やスペースが限られているにもかかわらず、外注費が高くコストがかかるため、中小企業にとってはハードルの高い方法でした。
それに対し、ホームページはリニューアルを行わなければならない場合があるものの、一度制作すると基本的には半永久的に所持し続けることが可能。ホームページ公開後も定期的に更新することで最小限のコストで運用できるため、中小企業であってもブランディングに利用しやすいのです。
ホームページのリニューアルの効果についてまとめた記事がありますので、よろしければ参考にしてください。
6.優秀な人材を確保できる
ホームページのブランディングは、新規顧客の獲得だけでなく、人材採用にも大きな効果を発揮します。
ブランディングを行うと社会的な信頼や認知度を得られるため、企業が求職者の目に留まりやすくなり、応募者の増加につながるのです。
また、自社の考えやビジョンなど、求職者に対して伝えたいメッセージをホームページで発信することで、ミスマッチが起こりにくく、求める人材を確保しやすくなります。
ホームページのブランディングで最大の効果を得る6ステップ
ホームページのブランディングで最大の効果を得るために実践したい、6つの手順をご紹介します。
1.自社のブランド戦略を明確にする
ホームページのブランディングで最大の効果を得るためには、自社の経営戦略やブランド戦略を明確にする必要があります。
- 自社にどのようなイメージを持ってほしいのか
- 何に価値を感じてほしいのか
- 売りたい商品やサービスは何か
などの経営戦略やブランド戦略を明確にし、ブランディングを行う際の意思決定の軸とすることで、作業を行うなかで判断に迷った際の指標にすることができます。
また、ブランディングを行う目的を明確にしておくことも重要です。
- 企業イメージを向上させたい
- 商品やサービスの売り上げを向上させたい
- ホームページからの問い合わせ数を増やしたい
- 新規顧客を獲得したい
- 求人への応募数を増やしたい
などの目的を明確にすることで、制作会社が行うべき作業が変わってきます。
ブランディングを成功させるためにも、制作会社にブランディングを行う目的を伝えられるようにしましょう。
2.コンテンツを整理する
ホームページは、ユーザーが有益な情報を得られる場でなければなりません。
そのため、ターゲットとなるユーザーの視点に立ち、自社のブランド価値を訴求できるコンテンツは何かを考え、整理する必要があります。
ブランド価値を訴求できるコンテンツが多くたくさんある場合でも、すべてを掲載してしまうと本当に伝えたいコンテンツが埋もれてしまい、ユーザーに届きにくくなります。
コンテンツは、以下のことを意識して整理するようにしましょう。
- ブランドの価値を訴求できているか
- ユーザーが有益な情報を得られるものか
- 見やすい量になっているか
ユーザーの視点に立ち、ユーザーが本当に必要としているコンテンツを見極めることが大切です。
3.ブランドイメージに合ったデザインにする
どんなに商品やサービスに魅力があったとしても、イメージしにくく、雰囲気が伝わりにくいホームページだと、新規顧客を逃してしまう可能性があります。そのため、自社のターゲットを設定し、掲載するコンテンツを整理したら、伝えたいイメージをホームページ上でどのように表現するのかを考えなくてはなりません。
企業のコンセプトや世界観、伝えたいイメージをホームページのデザインにうまく落とし込むことができれば、企業が伝えたいイメージを共通イメージとしてユーザーに持たせることが可能に。
ユーザーに共通イメージを持たせることができれば、イメージとマッチした、確度の高いユーザーからの問い合わせにつながるのです。
このとき注意したいのが、ホームページ以外のブランドデザインも考慮しなければならないという点です。
たとえば、パンフレットや名刺、テレビCMなどで使用されているビジュアル。ホームページ以外の販促ツールのビジュアルとの統一性がない場合、ブランドの価値が伝わりづらくなってしまうため、注意が必要です。
4.SEO対策を行う
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードを検索した際、自社のホームページが上位に表示されるようにするための施策のことです。検索順位が上位であればあるほど、ユーザーに見られやすくなり認知度の向上につながるため、ホームページのブランディングを行ううえでSEO対策は欠かせません。
どんなにいい商品やサービスを提供していたとしても、世間に知られていなければ手に取ってもらえません。
ホームページを検索順位の上位に表示させられれば、ユーザーは自然に集まってきます。このユーザーに対し、企業イメージや商品、サービスを魅力的に伝えることで、問い合わせ数の増加、売り上げの向上につなげられるのです。
5.ブログ機能を活用する
ホームページには、ブログ機能がつけられます。
常に新しく、ユーザーにとって有益な情報をブログで発信できれば、記事の内容に興味を持ったユーザーがホームページを訪れるようになり、問い合わせにつながりやすくなります。
また、ブログ記事を通して既存の顧客にサイト自体のファンになってもらえれば、リピーターの獲得にもつながります。サイトのファンを獲得するためには、こまめに記事を更新し、ユーザーを飽きさせない新しい情報を発信することが重要です。
6.公開後も定期的に更新する
ホームページはブランディングを行い、公開したら終わりではありません。公開後も最新の情報を更新したり、アクセスの解析を行う必要があります。
情報が更新されないホームページでは、ユーザーに有益な情報を提供できず、離脱につながってしまいます。
また、古い情報が掲載されているホームページはユーザーに混乱を与え、信用の低下を招く恐れも。
アクセス解析の結果や、顧客からの声をホームページに反映させることで、問い合わせ数の増加や集客強化の効果も得られるため、定期的に更新を行うようにしましょう。
ブランディングを制作会社に依頼する際の注意点3つ
ホームページのブランディングを制作会社に依頼する際に知っておきたい、3つの注意点をご紹介します。トラブルに発展させないためにも、事前に確認しておきましょう。
制作会社の実績をチェックする
一口に制作会社といっても、得意分野やサービス内容はそれぞれ異なります。
美容業界と建設業のホームページを同じように作っても、効果は発揮できません。またECサイト制作が得意な制作会社に求人サイト制作を依頼しても、ECサイトのノウハウしかないため、求職者の集まるサイト作りは難しいでしょう。
自社のブランド戦略を理解し、設定した目的に合った提案をしてくれる制作会社を選ばなければ、ブランディングによって集客の強化や問い合わせ数増加の効果を得ることはできません。
依頼する前に、制作会社のサイトで以下の点を確認しておきましょう。
- 得意とする業種
- 制作しているサイトの規模
- 自社の目的に沿ったサイトの制作実績があるか
自社の目指しているホームページに近い実績がある制作会社を選べば、ブランディングの目的を達成しやすくなります。
複数の制作会社から相見積もりをとる
提案内容や得意な業種、価格設定などは制作会社によって異なります。ブランディングの費用を少しでも安くおさえるためには、複数の制作会社から相見積もりをとるのがおすすめ。見積もりの内容と金額を比較検討したうえで、費用対効果が高く、ブランディングの目的を達成できる制作会社を選ぶことが重要です。
また、制作会社のブランディングサービスは、ホームページの制作費が含まれているプランや、ブランディングとホームページの制作費が別になっているプランなどさまざまです。なかにはブランディングの料金が月額制の場合もあるため、見積もりを比較する際は、何が含まれているのかを確認しましょう。
サポートの内容を確認する
ホームページのブランディングの効果は、すぐに現れるわけではありません。そのため、ホームページ公開後もアクセス解析などから改善点を洗い出し、サイトを定期的に更新する必要があります。
この更新作業を自社で行うのか制作会社に依頼するのかによって、かかる費用は大きく異なります。
サイト公開後の更新作業を制作会社に依頼する場合は、以下の点を確認しておきましょう。
- 運用費用は月額どれくらいなのか
- 具体的にどのような施策を行ってくれるのか
- 効果測定はどのタイミングで行うのか
- SEO対策は行ってくれるのか
また、自社で更新作業を行う場合も、どの程度のサポートが受けられるのかを事前に確認しておくと安心です。
まとめ
ホームページのブランディングを行うメリットや最大の効果を得る手法、制作会社にブランディングを依頼する際の注意点についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?
ホームページのブランディングを行うと、価格競争に巻き込まれず、詳細な情報を自由に発信できるようになるため、問い合わせ数の増加や集客の強化に大きな効果を発揮します。 自社のブランド戦略や目的を明確にしたうえでコンテンツの整理やデザインの制作を行い、ブランディングを成功させましょう。