新型感染症の拡大により、社会全体でオンライン化がすすみました。
ホームページ制作・リニューアルの必要性について考え始めた解体業の方もいらっしゃると思います。しかしホームページと一口にいっても、「どのようなデザインにすれば良いんだろう…」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、解体業のホームページデザインを「信頼感があるデザイン」「シンプルで使いやすいデザイン」「集客に特化したデザイン」の3つの観点から事例12選をまとめました。
問い合わせを増やすホームページの要素についてもお教えします。
解体業を成功に導くホームページデザインとは?
ホームページは企業の顔ともいえるため、解体業のホームページデザインでは、問い合わせや成約につなげることを目的としたうえで、以下のポイントを意識することが重要です。
- 過去の施工事例を掲載している
- 営業スタッフ・職人の紹介をしている
- 問い合わせまでの導線を考えている
1.過去の施工事例を掲載している
1つ目のポイントは、過去の施工事例を掲載していることです。
アクセスしてきたユーザーは企業情報やサービスの特徴について知りたいと考えています。そのため費用や対応エリアはもちろんのこと、「実際に施工している様子」も多くのユーザーが求めている内容といえるでしょう。
たとえば工事のビフォーアフター写真を掲載することで、サービスの質や丁寧さを伝えられます。
また写真を活用し工事過程を掲載すれば、顧客はどのような手順ですすめていくのかを具体的にイメージできるでしょう。
解体工事のように現場の仕事は、文字だけでは伝えられる情報量に限度があります。
したがって写真や動画は積極的に活用し、視覚的にアピールすることが効果的です。
2.営業スタッフ・職人の紹介をしている
2つ目のポイントは、営業スタッフや職人の紹介をしていることです。
解体業をはじめ建設業界は昔ながらのまじめな職人が多く、ユーザーからは「怖い」「近づきがたい」イメージを持たれやすい点がデメリット。
そのためホームページを閲覧したとしても、ユーザーは不安な感情を抱いてしまうかもしれません。大半のホームページで社長の紹介はしているものの、スタッフまで掲載できているケースは少数といえます。
そこで写真やプロフィールをとおして、現場の職人を積極的に紹介することで、マイナスイメージを払拭できます。また笑顔の写真を使うことや「好きな食べ物」といった一見仕事に関係のない情報を掲載することでも人柄をアピールできます。
ユーザーも解体業に対して好印象をもち、事前に「どのような人が担当してくれるのか」を知ることで安心感を得られるため、結果的に多くの問い合わせにつながるでしょう。
3.問い合わせまでの導線を考えている
3つ目のポイントは、問い合わせまでの導線を考えていることです。
ホームページではオシャレさやカッコよさを求めがちですが、問い合わせや成約につなげることが本来の目的になります。そのためホームページのデザインでは、華やかさよりも問い合わせにつなげるための導線設計を重視しましょう。
例えば、
- ヘッダー・フッターに見やすく電話番号を掲載
- 固定サイドバーに問い合わせリンクを設置
- 公式ラインへの誘導
などの導線の工夫を行っているかどうかによって、お問い合わせ数は大きく変化します。
ただし提供しているサービスやホームページのコンテンツ量によって導線設計は異なるため、顧客の行動を把握したうえで考えていきましょう。
解体業の「信頼感を与える」ホームページデザイン4選
まずは信頼感を与えるホームページデザインについて、以下の事例から紹介していきます。
- 有限会社東央建設
- 株式会社ハマーズ
- 株式会社日向興発
- 株式会社フェイス
1.有限会社東央建設
出典:有限会社東央建設
有限会社東央建設は設立以来、1万棟以上の解体工事を手掛けてきた実績豊富な企業です。
一軒家の木造住宅から大型施設の解体、そしてブロック塀撤去や建物基礎の撤去まで、幅広く対応している点が特徴。
このような実績を伝えるべく、ファーストビューでは「年間700件以上の解体実績!」というキャッチコピーとともに、工事現場の様子を表した写真が大きく掲載されています。
またトップページを下にスクロールすると、最近の解体実績が一覧で表示。
施工前と施工後の写真が掲載されており、有限会社東央建設の作業技術が伝わるデザインとなっています。
サイトカラーは正確性や安心感を伝える青をメインに使用し、「信頼できる企業」というイメージを効果的にアピールできているデザインです。
2.株式会社ハマーズ
出典:株式会社ハマーズ
株式会社ハマーズは、横浜市周辺や神奈川県全般、そして東京23区や東京都下エリアを中心とした解体業者。解体工事のほかにも、不用品回収サービスをあわせて行っています。
「スマイル解体@横浜」という店舗名のイメージのとおり、ホームページでは子どもの写真が多く使われており、全体をとおしてポップなデザインに仕上がっています。
またトップビューに表示されたスライドショーからは、
- 解体業者の選び方
- 解体工事の費用について
- 解体工事の手続きについて
- よくあるトラブル
の各ページへ移動でき、顧客が求める情報を率先して公開している点が特徴。ほかにも横浜市の補助金に関するページなど、充実したコンテンツを活かして顧客の悩みを丁寧に解消している点は参考にすべきポイントです。
3.株式会社日向興発
出典:株式会社日向興発
株式会社日向興発は東京23区を中心に、解体・建設・不動産といった「住」に関するプロとして事業を展開している企業です。2022年4月から法改正が適用されるアスベスト工事についても対応しており、ファーストビューで情報が目にはいることで、企業への安心感を得られます。
またトップページでは「株式会社日向興発の公式LINEアカウント」や事業紹介に関する紹介がされ、企業規模の大きさをうかがえる点が特徴。
ほかにもサイトカラーが白を基調としているため、重要な情報がしっかりと伝わってくるデザインといえるでしょう。
無駄な要素がなく洗礼されたイメージをもたせたい場合は、非常に参考になる事例です。
4.株式会社フェイス
出典:株式会社フェイス
株式会社フェイスは、創業28年10,000件以上の施工実績をもち、解体工事から中間処理までを行っている企業です。
ISO14001(環境マネジメントシステム)を取得し、環境へのやさしさにも力を注いでいます。
サイトカラーでは白ベースとなり、作業服の紺や重機で使用されている黄色をアクセントカラーとして活用することで、建設業のイメージを的確に表現。
またサイト全体をとおして文字フォントが大きく、高齢者の方でも見やすいつくりになっています。
一度アクセスしたら印象に残りやすいデザインのため、ブランディング戦略を取り入れたいと考えている場合は参考にすべきホームページといえるでしょう。
解体業の「シンプルで使いやすい」ホームページデザイン4選
つづいてシンプルなホームページデザインについて、以下の事例から紹介していきます。
- 株式会社マツヒロ
- 株式会社ミナト総合建設
- 株式会社WORKS
- 株式会社アップル
1.株式会社マツヒロ
出典:株式会社マツヒロ
株式会社マツヒロは、関東一円を中心に、ビルやマンションなどの大規模な解体工事を得意としている企業です。
創業は昭和48年と歴史が長く、現地調査から工事終了まで「安全と丁寧」を意識したサービスが特徴。
ホームページでは青と白がベースカラーとなり、企業理念に沿った信頼感の伝わるデザインに仕上がっています。
またトップページでは3枚のスライドショーが表示され、「解体工事からはじまる未来へ」など、各々に企業イメージを想起させるキャッチコピーが掲載。シンプルなデザインでありながら、存在感を味わえるホームページです。
2.解体工事.com(有限会社古屋組)
出典:解体工事.com
解体工事.comは、大阪市の解体業者・古屋組のホームページです。
トップぺージは、解体工事の写真をバックに「比べてください、施工費用に自信あり。」のキャッチコピーが現れます。ユーザーへの訴求力が高いキャッチコピーで、ファーストビューから見る人の心を掴むデザインです。
トップぺージからそのままスクロールすると、解体工事に関する古屋組のこだわりや特長が読める仕組み。ていねいに工事をしてくれることや、低コストで安全な施工をしてもらえることがうかがえます。
解体工事や施工実績などの下層ページは、画面の最上部の他ぺージにアクセスできるグローバルナビゲーションからでも、スクロールすると現れるボタンをクリックしても遷移できます。他のページにアクセスしやすいつくりは、ユーザーの離脱を防げるでしょう。
3.株式会社WORKS
出典:株式会社WORKS
株式会社WORKSは、東京都足立区をターゲットにした地域密着型の解体業者です。
工事期間中には近隣の方への挨拶など、徹底された丁寧なサポート体制に定評があります。
また解体・建設業では珍しいイラストを多く取り入れたホームページとなり、「WORKSのまごころ解体サービス」という理念に沿った優しさを感じられるデザインです。
ほかにも施工事例では、
- 駐車場を変更したい
- 建て替えをしたい
- 土地を売却したい
- 内装リフォームをしたい
と目的別に掲載されており、顧客目線で考えられている点はどの企業も参考にすべきポイントといえるでしょう。
4.株式会社アップル
出典:株式会社アップル
株式会社アップルは、店舗解体や内装解体工事、そして原状回復・スケルトン渡しを格安で行っている企業になります。
施工事例ではスナックや居酒屋など飲食店舗の解体が多く、ホームページでは自社の強みを明確に訴求している点が特徴。また知識のない閲覧者を想定し、「解体業者選びのコツ」や「スケルトン渡しとは?」といった、解体工事の基礎知識に関するコンテンツが充実しています。
自社キャラクターやイラストを多く活用しており、ホームページは若年層から高齢者層まで万人受けするデザインです。明るく優しいイメージを持たせたい場合には、ぜひ株式会社アップルを参考にしましょう。
解体業の「集客に特化している」ホームページデザイン4選
最後に集客に特化しているホームページデザインについて、以下の事例から紹介していきます。
- 株式会社YUWA
- 株式会社リリーフ
- 株式会社村上建設
- 株式会社モドリーノ
1.株式会社YUWA
出典:株式会社YUWA
株式会社YUWAは不用品回収や買取などの多業態を展開しており、解体サービスをメインとしているのが解体工事専門隊です。解体工事と同時に「買取サービス」を行い、幅広い事業展開の強みを最大限に活かしています。
ホームページでは、なんといってもインパクトのあるファーストビューが最大の特徴といえるでしょう。
黒をサイトカラーとして使用し、解体工事のカッコよさを上手に引き出しています。
また問い合わせのリンクでは黄色がアクセントカラーとして目立つため、自然と目に入ってしまうデザイン。
企業イメージの定着化や競合との差別化を図る場合は、株式会社YUWAのデザインを参考にしてはいかがでしょうか。
2.株式会社リリーフ
出典:株式会社リリーフ
株式会社リリーフはドローンを活用した調査や撮影を強みとし、足場工事や解体工事の事業展開を行っている企業です。
ホームページにアクセスすると、最初に目に入ってくるのが専用に作られた企業のプロモーションビデオ。
工事の様子をメインに撮影し、職人さんのカッコよさを感じられる動画です。
またホームページ上ではスタッフの集合写真が多く掲載され、スタッフ間の仲の良さや優しい人柄が伝わってくるデザインに仕上がっています。ほかにもトップページでは公式LINEへの訴求をしており、集客・採用の2観点を意識したホームページといえるでしょう。
3.株式会社村上建設
出典:株式会社村上建設
株式会社村上建設は、累計3,000件以上の施工数・千葉県内10市町でNo.1の実績をもつ企業です。
お客さまの利用満足度やメディアの掲載例などアピールポイントが多く、トップページでは自社の強みを上手に表現したデザインが特徴。
またホームページにはチャットボット機能が搭載され、いつでも気軽に問い合わせをできる点が最大の強みといえるでしょう。ほかにも施工実績や解体工事の動画コンテンツなど、解体業に求められる要素をすべて満たしているホームページといっても過言ではありません。
サイトカラーも優しさや安定感を示す緑でまとめており、参考にするうえでは非常におすすめのホームページです。
4.株式会社モドリーノ
出典:株式会社モドリーノ
株式会社モドリーノは、現場経験20年以上の高い技術力を強みとし、内装解体に特化したサービスを提供している企業です。店舗解体から戸建て住宅まで、解体現場は幅広く対応しております。
ファーストビューではサービスの対応範囲を簡易的に紹介しているため、はじめてアクセスした方でも「どのような企業であるのか」がすぐに理解できるデザインです。
またサイドバーでは公式LINEに関するバナーが固定され、集客につながる導線設計がしっかりと作り込まれています。
このように「興味を持ったタイミングで問い合わせられる」ホームページは、顧客にとってもありがたい機能といえるでしょう。したがって公式LINE以外にも電話番号やメルマガ登録など、固定バナーの活用はおすすめです。
まとめ
本記事では、解体業のホームページデザインを「信頼感があるデザイン」「シンプルで使いやすいデザイン」「集客に特化したデザイン」の観点から事例12選を紹介してきました。
解体業では信頼の獲得が重要です。そのため施工事例やスタッフ紹介が欠かせない要素となります。また集客につなげるためには、見た目にこだわるのではなく問い合わせまでの導線設計を意識しましょう。