一昔前まではホームページ作成といえば、HTMLやCSSの知識が必須で、ハードルの高い業務でした。しかし、テクノロジーが発達した今、専門知識がなくても手軽に一定以上の品質のホームページを作れるツールが多数登場しています。
このホームページ作成ツールを使って、「手軽にホームページを作りたい」「費用を抑えたい」「自分で作ってみたい」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、おすすめのホームページ作成ツール11個を厳選し、テーマ別にご紹介。またそれぞれを徹底比較し、選び方まで解説!これから作成ツールの利用を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
ホームページ作成ツールのメリットとは?
ホームページ作成ツールのメリットは、ずばり費用がかからないのに高機能である点です。
主にホームページを作る方法には、次の3通りがあります。
- 制作会社への外注
- HTML/CSSで作成
- ホームページ作成ツールを使う
制作会社に外注すれば、高品質・大規模なホームページ制作が可能で、例えば、企業のホームページを作るなら、高いデザイン性・ブランディング・集客運用までできる制作会社に依頼するのが一般的。しかし、費用が30万円~100万円と高いことがデメリットでしょう。
HTML/CSSを使った作成は、費用がサーバー・ドメイン代だけとお手軽なうえに、自由にオリジナルのホームページを作ることができます。しかし、テキストエディタへの入力を一から自身で作っていかなければならないため、根気と時間を要します。また、最低限の専門知識と技術が必要なので、「難しい」と感じる方もいるでしょう。
HTMLを使った作成方法については、下記の記事でさらに詳しく説明しているので、よろしければご覧ください。
ホームページ作成ツールを使うメリットは、
- 費用がかからないのに高機能な点
- ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作だけで簡単に作成できる点
の2つです。
一方でデメリットは、カスタマイズできる幅に制限があるため、本格的な企業のサイトや集客に特化したサイトは作りづらいことでしょう。
3つのホームページ作成方法のメリット・デメリット
作成方法 | メリット | デメリット |
制作会社への外注 | 高品質・大規模なホームページ制作が可能 制作後の集客運用にも強い | 費用が30万円以上と高い |
HTML/CSSで作成 | 費用がサーバー・ドメイン代だけ 自由に独自性の高いホームページを作成できる | 専門知識と技術が必要 根気と時間が必要 |
作成ツールを使う | 安くて高機能 直感的に操作して作成できるから簡単 | カスタマイズできる幅に制限がある |
初めての方におすすめのホームページ作成ツール4選
ここからは、厳選したホームページ作成ツールをテーマ別にご紹介します。まずは、初めての方におすすめのツールから見ていきましょう。
1.Wix(ウィックス)
出典:Wix
Wixは、世界1億6000万人以上に利用されているホームページ作成ツールで、700以上ものテンプレートを揃えているので、必ず自分に合ったデザインが見つかります。テンプレートは、「ビジネス」「飲食店&グルメ」「ブログ」などとカテゴリ分けされており、初めての方でも選びやすくなっています。
また、作成者のスキルに応じて利用方法が選べることも大きな特徴で、
- 初心者向けの「Wix ADI」
- デザインを自由に編集したい方向けの「Wix エディタ」
- 開発者向けの「Corvid」
の3種類が用意されています。
料金プランは、無料プランと有料の「Wix プレミアムプラン」の2種類があり、有料プランではデータ容量の増加、独自ドメイン利用、広告非表示などの機能があります。
Wixは、サービス開始から十四年ほどですが、近年を見ると約五年間でユーザー数が三倍以上に伸びており、今後も安定したサービス利用が見込めるツールといえるでしょう。
Wix(ウィックス)の概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:500円〜2,500円 |
独自ドメイン | 有料プランのみ |
ページ公開数 | 全プラン100ページ |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
2.ペライチ
出典:ペライチ
ペライチとは、株式会社ペライチの提供している無料ホームページ制作ツールです。2015年にサービスを開始しており、現在では14万人以上の方が利用しています。
ペライチの特徴は、とにかく操作が簡単で、使いやすいという点。テンプレートを選択し必要なブロックを追加するだけでホームページが作れるので、初めての方におすすめ。
また「ペライチ」という名前の通り、基本的には一ページでの運用や、少ないページ数のホームページ作成という用途が想定されています。そのため、ランディングページを作成したいという方や、ページ数が十ページより少ないホームページを作成したい方におすすめです。
ペライチの概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:980円〜2,980円 |
独自ドメイン | 有料プランのみ |
ページ公開数 | 無料プラン:1ページ 有料プラン:3〜10ページ |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
3.Jimdo(ジンドゥー)
出典:Jimdo
Jimdoは、KDDIウェブコミュニケーションズが提供するホームページ作成ツールです。ドイツ生まれのサービスですが、日本語にも対応しており、世界で170万以上のユーザーに導入されています。
Jimdoには、
- ドラッグ&ドロップでホームページを作れる「ジンドゥークリエイター」
- いくつかの質問に答えるだけでAIが自動でホームページを作成してくれる「ジンドゥー AI ビルダー」
という2つのサービスがあり、それぞれ無料プランと有料プランの両方があります。
有料プランでは、サーバー容量の増加、独自ドメインの設定、広告の非表示などの機能が使えるようになります。
またJimdoではホームページだけではなく、ブログや本格的なECサイトの作成にも対応している点も大きな特徴。決済機能や在庫表示機能などが備わっているので、ネットショップを開設したい人にもおすすめです。
Jimdo(ジンドゥー)の概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:965円〜5,190円 |
独自ドメイン | 有料プランのみ |
ページ公開数 | 全プラン無制限 |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
4.Strikingly(ストライキングリー)
出典:Strikingly
Strikingly(ストライキングリー)は、アメリカデラウェア州のStrikingly, Inc.によって運営されています。日本語対応しており、作成ガイドが充実しているので、初めての方でもホームページを簡単に作成できるのが最大の特徴。
また基本的には一ページ完結のホームページを作ることを目的としているので、ホームページ作成に慣れていない方にとって負担も軽いでしょう。なおページ数に関しては、有料プランに変更すれば、増やすことができます。
そして、用意されているテンプレートが、すべてレスポンシブデザインを採用しており、スマホユーザーの方に優しい点も魅力的でしょう。
Strikingly(ストライキングリー)の概要
月額 | 無料プラン:$0 有料プラン:$8〜$49 |
独自ドメイン | 無料 |
ページ公開数 | 全プラン無制限 |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
本格派なホームページ作成ツール3選
1.STUDIO(スタジオ)
出典:STUDIO
STUDIOは、日本の企業が生み出した新しいクラウド型のホームページ作成ツールです。サービス開始は2018年からとまだ年数は経っていませんが、使い勝手の良さや新しさから人気が爆発。現在では、ユーザ数が10万人を突破しています。
最大の特徴は、デザインを0から自由に作成できるという点です。ほかのツールではテンプレートにしばられてしまいますが、STUDIOでは、その心配がありません。アップデートも頻繁に行われているので、今後もさらにデザイン機能の充実が期待できるでしょう。
また一つの編集用URLから何人でもサイト編集が行える点も嬉しいポイント。そのため例えば、店のスタッフ数人で、店舗や自宅からそれぞれ編集作業を行うことが可能です。
STUDIO(スタジオ)の概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:980円〜2,480円 |
独自ドメイン | 有料プランのみ |
ページ公開数 | 5ページ(PROプランのみ1,000ページ) |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
2.Ameba Ownd
出典:Ameba Ownd
Ameba Ownd(アメーバ オウンド)とは、「ABEMA」や「アメブロ」を運営する株式会社サイバーエージェントが開発したホームページ作成ツールで、100万人以上の方に利用されています。
デザイン性が高く、「個人ブログ」「メディア」「写真・ポートフォリオ」など多くのテンプレートが用意されているため、さまざまなテーマで簡単におしゃれなページを作れます。
また、無料で独自ドメインの設定やECサイトとの連携などもできることが最大の特徴で、商用目的でホームページ作成を考えている方にもおすすめのツールです。
Ameba Ownd(アメーバ オウンド)の概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:960円 |
独自ドメイン | 無料 |
ページ公開数 | 無料プラン:10ページ 有料プラン:無制限 |
広告の非表示 | 有料プランのみ |
3.BASE(ベイス)
出典:BASE
BASE(ベイス)は、BASE株式会社が提供するECサイト作成ツールで、ネットショップを開設することができます。現在では、140万を超える店舗がBASEを利用しており、企業だけでなく個人の方も多く利用しているサービスです。
最大の特徴は、「BASEかんたん決済」により、難しい手続き不要でクレジットカード決済やキャリア決済、銀行振り込みなどの支払い方法を店舗に導入できることです。
また独自ドメインを無料で設定できる、Instagramとの連携が簡単にできる、BASE専用アプリ(利用者500万人以上)を使って集客できるなど、多数のメリットがあり、支持を得ています。
BASE(ベイス)の概要
月額 | 0円(注文ごとに決済手数料3.6%+40円・サービス利用料3%) |
独自ドメイン | 無料 |
ページ公開数 | 全プラン無制限 |
広告の非表示 | ○ |
機能的なホームページ作成ツール4選
1.Google Sites(グーグルサイト)
出典:Googleサイト
Googleサイトとは、Googleが提供しているホームページ作成ツールで、直感的な操作でホームページを作成することが出来るツールです。Googleアカウントを持っていれば無料で利用でき、リアルタイムでの共同編集も可能です。
特徴は、Googleのほかのサービスとの連携が簡単にできることです。例えば、YouTube・Googleカレンダー・Googleフォーム・Googleマップなどをホームページに簡単に設置することができます。
そのため、Googleのほかのサービスで作成したコンテンツを手軽に公開したい方におすすめのツールです。
Google Sites(グーグルサイト)の概要
月額 | 無料プラン:0円 有料プラン:680円〜 |
独自ドメイン | 有料プランのみ |
ページ公開数 | 全プラン無制限 |
広告の非表示 | ○ |
2.Goope(グーペ)
出典:Goope
Goopeは、東証一部上場企業のGMOペパボ株式会社が提供するホームページ制作ツールで、ホームページの作成だけでなく集客運用までカバーしていることが最大の特徴です。
料金はエコノミープラン・ライトプラン・スタンダードプランの3種類で、もっとも安いエコノミープランは月額1,000円となっています。スタンダードプランでは、集客に関する具体的なアドバイスを電話でもらうことが可能。
またマニュアルがわかりやすく、初心者でも簡単にサイトを作れるのも魅力的です。
Goope(グーペ)の概要
月額 | 1,000円〜3,500円(無料プランなし) |
独自ドメイン | 全プランで無料で利用可能 |
ページ公開数 | – |
広告の非表示 | ○ |
3.Shopify(ショピファイ)
出典:Shopify
Shopify(ショピファイ)は、本格的なネットショップが開設できるECサイト作成ツールで、175か国の170万ショップ以上で導入されています。2017年には日本向けにローカライズされ、TORAYA、「靴下屋」Tabio、COHINA、Mr.CHEESECAKEなど国内でも多くの企業が導入しています。
ほかのホームページ作成ツールと比べると、月額料金$29(約3,000円)〜となっており高く感じますが、5,000種類を超えるアプリが用意されているほか、海外向けECサイトが構築できたり、Amazon(アマゾン)やeBay(イーベイ)などの大手海外モールとの連携も可能。
本格的にビジネスで使うなら、十分にコストパフォーマンスに優れているECサイト作成ツールといえるでしょう。
Shopify(ショピファイ)の概要
月額 | $29〜$299(無料プランなし) |
独自ドメイン | 全プランで無料で利用可能 |
ページ公開数 | – |
広告の非表示 | ○ |
4.WordPress(ワードプレス)
出典:WordPress
WordPressは、サイトの作成やブログの作成などができるCMS(コンテンツ管理システム)の一つで、無料のツールです。インターネット上のすべてのサイトのうち40%がWordPressを使っており、圧倒的シェア率を誇っています。
WordPressでサイトを新規構築する場合、レンタルサーバー会社が「簡単インストール」という機能を提供しているケースが多く、サイト立ち上げまでの手順がとても簡単な点がまず一つの特徴です。
また数千種類以上の「プラグイン」という拡張機能を自由に使うことができる点も大きな特徴。セキュリティ対策やサイトマップの自動作成、問い合わせフォームの設置など、WordPressにさまざまな機能を無料で追加できます。
WordPress(ワードプレス)の概要
月額 | 0円(別途サーバー代が必要) |
独自ドメイン | 利用可能 |
ページ公開数 | 無制限 |
広告の非表示 | ○ |
ホームページ作成ツールの機能比較表
上記で紹介した11個の作成ツールそれぞれの機能をまとめたので、比較してみましょう。
独自ドメイン設定 | Google Analitics | ページ公開数 | 容量 | 広告の非表示 | |
Wix | 有料のみ | 有料のみ | 100 | 500MB | 有料のみ |
ペライチ | 有料のみ | ○ | 1 | 無制限 | 有料のみ |
Jimdo | 有料のみ | 有料のみ | 5 | 2GB | 有料のみ |
Strikingly | ○ | ○ | 無制限 | 500MB | 有料のみ |
STUDIO | 有料のみ | ○ | 5 | – | 有料のみ |
Ameba Ownd | ○ | ○ | 10 | 無制限 | 有料のみ |
BASE | ○ | ○ | 無制限 | 無制限 | ○ |
Google Sites | 有料のみ | ○ | 無制限 | 無制限 | ○ |
Goope | ○ | ○ | 無制限 | 無制限 | ○ |
Shopify | ○ | ○ | – | 無制限 | ○ |
WordPress | ○ | ○ | 無制限 | 3GB | ○ |
ホームページ作成ツールの選び方
ホームページ作成ツールはとても種類が多く、いずれのツールもホームページを簡単に作成できますが、初めての方はWix(ウィックス)を選ぶのがおすすめ。
理由は、Wixはデザインテンプレートが700種類以上と豊富で、14年間もサービスが続いており老舗としての安心感があるからです。使い続けているうちに慣れてくれば、利用方法を初心者向けの「Wix ADI」から、中上級者向けの「Wix エディタ」に変更することも可能です。
お店のホームページを持ちたい方は、STUDIO(スタジオ)を選ぶのがおすすめ。新しいクラウド型のツールであるSTUDIOなら、一つの編集用URLから複数人でサイト編集が行うことが可能で、共同作業が楽になるからです。
また個人でネットショップを持ちたい方は、BASE(ベイス)を選ぶのがおすすめ。BASEは、商品が売れるまでサイト費用がまったくかからない、独自ドメイン設定やGoogleアナリティクス設定が無料で利用できる、などリスクゼロでネットショップを始められるからです。
そしてSEO対策による集客運用まで考えている方は、WordPressを選びましょう。WordPressは、ブログ機能が優秀な作成ツールであるため、コンテンツマーケティングによるSEO対策を狙うことができる唯一の作成ツールです。SEO対策について「もっと詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事をご覧ください。
まとめ
コストパフォーマンスが高くて魅力的なホームページ作成ツールが、数多くあることがおわかりいただけたでしょうか?同じ作成ツールといえど、それぞれの特徴は大きく異なっているので、自分の目的やニーズに合ったものを選ぶことが重要ですね。
本記事の内容を参考に、ぜひホームページ作成ツールを比較検討してみてくださいね。